過去最高額かと予想されていたCryptoPunks104点、オークション中止

サザビーズのCryptoPunksオークション中止

米オークションハウス大手のサザビーズ(Sotheby’s)にて行われる予定だった、コレクタブルNFT「クリプトパンク(CryptoPunks)」104点のオークション販売が中止になったことが2月24日分かった。

中止になった104点の「クリプトパンク」は、単一の匿名コレクターTwitterアカウント「0x650d」が所有する作品で、オークションにて「Punk It! 」と名付けられていた。また予想落札価格は2000万ドル〜3000万ドル(約23億円〜35億円)とされていた。

これらの作品は23日7時(東部標準時)、メタバースプラットフォームであるディセントラランド(Decentraland)上で展示会およびライブセールが行われ、シングルロットとして出品される予定だった。

ところが出品者の気が変わり、オークションは中止となってしまった。「0x650d」は「nvm, decided to hodl(やっぱやめた。持ってることに決めた)」とツイートしている。

今回のオークション停止について、サザビーズのメタバースツイッターアカウントであるサザビーズ・メタバース(Sotheby’s Metaverse)は「委託者と協議の結果、今夜のパンク・イット・セールは取り下げとなりました。パネリスト、ゲスト、視聴者の皆様、ご参加ありがとうございました」とツイートした。

「クリプトパンク」は、カナダのソフトウェア開発者マット・ホール(Matt Hall)氏とジョン・ワトキンソン(John Watkinson)氏が設立したニューヨークの企業「ラルバ・ラボ(Larva Labs)」が2017年に発表したNFTアートシリーズ。アルゴリズムで生成された24×24ピクセルのキャラクターが10,000点あり、それぞれには同じものがなく、ユニークなデザインのNFTアートになっている。

今までの「クリプトパンク」の過去最高売却額は、約2,300万ドル(約27億円)で売却された「CryptoPunk 5822」だ。「CryptoPunk 5822」は、10,000あるシリーズの中で9つしかないエイリアンをモチーフにしたもので、エイリアンが青いバンダナを巻いた作品だ。

またその前の過去最高売却額は、昨年6月にサザビーズ(Sotherby’s)が開催したオークションで落札された1,180万ドルだった。

NFTとは

「NFT(Non Fungible Token:ノンファンジブル・トークン)」とは、代替が不可能なブロックチェーン上で発行されたトークンを指す。NFTの規格で発行されたトークンは、そのトークン1つ1つで個別の価値を持つ。そのためNFTを画像や映像などのデジタルデータと紐付けることで、デジタルデータの個別の価値を表現することに活用されている。

なおNFTという言葉は現在幅広く活用されており、活用するブロックチェーンやマーケットプレイスの種類によって、その機能や表現できる価値が異なる可能性があることには留意が必要だ。

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参考:Sotheby’s Metaverse
デザイン:一本寿和
images:iStocks/The7Dew

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一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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