コインベース、21年第4Qの取引高急増。今期は成長鈍化の可能性も

コインベースの取引高が個人投資家の参入を受け急増

米ナスダック上場の暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)が、昨年2021年の第4四半期(2021年10月~12月末)の決算を2月24日に発表した。同社によると、価格の変動を理由とする個人投資家の参入によって第4四半期の取引量は急増したものの、今期は成長が鈍化する可能性があるとのこと。

2021年第4四半期の取引量は前期と比較して67%以上増加して5,470億ドル(約63兆円)となり、そのうち1,770億ドル(約20兆円)が個人投資家、3,710億ドル(約43兆円)が機関投資家による取引となっている。

また取引銘柄の内訳についてはビットコインとイーサリアムが全体の32%、その他の暗号資産が68%を占めており、その他の暗号資産の割合は徐々に増加している。

同社は声明にて「個人投資家による取引量の連続的な増加は、主に高いボラティリティと、より多様な暗号資産に対する消費者の強い関心によってもたらされました」と述べている。

世界中の企業が暗号資産のインフラを強化するために多額の投資を行っているため、コインベースをはじめとする暗号資産取引所は暗号資産が新たな資産として確立される過程で上手く恩恵を受けている。

しかし、世界最大の暗号資産であるビットコインの価格は、世界の中央銀行がパンデミックに対する刺激策の終了を示唆したため、ここ数カ月で下降している。

またビットコインは地政学的な影響も受けており、ロシアによるウクライナ侵攻が世界に衝撃を与えたことでビットコインの価格は24日に直近1か月の最安値を記録している。

コインベースはこのような状況から、2021年第4四半期と比較して、今期は個人投資家の月間取引ユーザー数と総取引量がともに減少すると予測していると発表した。

コインベースは世界最大級の暗号資産取引所であり、2021年4月に米ナスダックに直接上場して株式公開している。

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※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。

Crypto exchange Coinbase’s trading volumes surge on retail interest
Reporting by Noor Zainab Hussain in Bengaluru; Editing by Aditya Soni

翻訳:小俣淳平(あたらしい経済)

参考:Coinbase
デザイン:一本寿和
images:Reuters

この記事の著者・インタビューイ

小俣淳平

「あたらしい経済」編集部 一橋大学2年生 真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。

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