オペラ(Opera)モバイルブラウザがイーサリアムL2に統合、DEXに接続へ

オペラモバイルブラウザがイーサリアムL2に統合、DEXに接続へ

Webブラウザのオペラ(Opera)が、モバイル版のブラウザにイーサリアムのレイヤー2(Ethereum Layer 2)を統合したことが2月23日に分かった。

具体的にはオペラが、スタークウェアー(Starkware)のレイヤー2ソリューションを採用する分散型取引所(DEX)のディヴァースファイ(DeversiFi)と統合した。なお現在はベータ版のAndoroid向けのオペラのみ対応にしているとのことだ。

ディヴァースファイは、スケーラビリティエンジンの「スタークイーエックス(StarkEx)」を搭載しており、レイヤー2経由のトランザクション(取引)を瞬時に、かつイーサリアムのレイヤー1経由の100分の1のコストで行うことが可能だという。

そのためオペラはガス代をゼロにして、数百万人のモバイルユーザーに対して、即時取引を導入することができるようになったとのことだ。 このオペラの動向は、暗号資産の利用をより主流にするための戦略のさらなる一歩だという。

2018年にオペラは暗号資産ウォレットとdAppエクスプローラを備えた初めてのブラウザを発表した。そしてその後オペラはビットコインやCeloなどのブロックチェーンと統合し、ブラウザ上で法定通貨から暗号資産へ簡単に交換する機会を生みだしていた。

オペラのEVPヨルゲン・アルネセン(Jorgen Arnesen)氏は次のようにコメントしている。

「ウェブへのアクセスを容易にすることは、オペラのDNAの一部です。私たちはこれまで、世界中のユーザーに極端なデータ節約、プライバシー、あるいは広告ブロック機能を提供してきました。今こそ、Web3の利用に関連する重要な障害の1つである法外なガス代と遅いネットワーク速度を取り除くときです。ディヴァースファイとの統合により、オペラユーザーは、ユーザーフレンドリーなインターフェースでDeFiとシームレスに対話し、金融サービスとの全く新しい対話方法を体験することができます」

DeversiFiの共同設立者兼CEOであるウィル・ハルボーン(Will Harborne)氏は、次のようにコメントしている。

「レイヤー2技術はブロックチェーン業界に革命をもたらしており、私たちはオペラと協力し、スタークイーエックスのスケーラビリティの利点と組み合わせた摩擦のない低コストのガスフリーな取引ソリューションを、オペラの数百万人のユーザーに提供できることを誇りに思います。このように私たちのDeFiインフラを統合することは始まりに過ぎず、レイヤー2のマスアダプションの規模を拡大するものです」

オペラは昨年12月末にポリゴン(Polygon)とも統合することを発表していた。なお統合は2022年第1四半期に予定されている。また11月にはソラナ(Solana)ブロックチェーンとも統合される予定となっている。

参考:Opera
images:iStocks/TaiChesco・royyimzy・dalebor
デザイン:一本寿和

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この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。

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