博報堂、NFTプラットフォーム「PLAY THE PLAY」運用開始
株式会社博報堂DYメディアパートナーズが、『プロスポーツとファンエンゲージメントを高めるNFT発行プラットフォーム「PLAY THE PLAY」』の運用の開始を2月18日発表した。そして19日より2022明治安田生命J1リーグの動画トレカ「PLAY THE PLAY for J.LEAGUE」の発行・販売を開始した。なお、当面の間、サービス登録を行なったユーザーに対して動画トレカを無料提供するという。
「PLAY THE PLAY」は、「熱狂のテイクアウト」をコンセプトに、プロスポーツ競技団体や放送局などの映像を活用しコンテンツ(グッズ、アイテム、トレカなど)を提供する独自のプラットフォームとのことだ。試合の興奮や感動を唯一無二のNFTコンテンツとして保有できるようにすることで、プロスポーツとファンの絆を強固にすることを目的としていると説明されている。
なお発表では前述の通り「NFT発行プラットフォーム」と説明されているものの、同じく発表では「PLAY THE PLAY for J.LEAGUE のNFT化への対応はサービス開始後、ご案内予定です」、「動画トレカ(NFT化への対応は改めてご案内いたします)」と説明されている。
記者も会員登録し動画トレカを入手したが、現時点ではブロックチェーンやNFTの技術は使われていないようで、前述の発表内容によると、追ってNFT化できる仕組みだと推測できる。なおそのNFT化の際にミントの手数料などが必要なのか、必要な場合ユーザー負担となるかついては、今回の発表では明らかになっていない。なお無料で入手できるトレカは、1節において、1ユーザー1パックまでになっている。
また「あたらしい経済」が博報堂に取材したところ、NFT化への対応時期とブロックチェーン基盤については調整中とのことだった。
なお発行された動画トレカは3枚1パックにて配布を行い、パックは試合ごとに発行する「REGULARパック」や、クラブごとに発行する「CLUBパック」などを今後予定しているとのこと。なお無料配布は上限に達し次第終了するとのことだが、サイトには上限数の記載がない。
発表によるとこれまで博報堂DYメディアパートナーズは、グループ会社の株式会社博報堂DYスポーツマーケティングおよびデータスタジアム株式会社と共に、野球・サッカー・バスケットボール・ゴルフ・駅伝などのマーケティングサポートや、放送・配信の支援、映像・データを用いたスポンサー向けのマーケティング活動、および選手のマネジメントなどに取り組んできたとのことだ。
今回の「PLAY THE PLAY」の運用を通じて、スポーツ競技団体や放送局などが保有する映像をNFT化し、スポーツの映像を希少性の高いアイテムとしてファンに提供するとしている。
また同社はグループ会社と共に、「PLAY THE PLAY」を活用し、スポーツ競技団体や放送局などが制作・保有する映像を活用したNFTコンテンツの販売や二次流通、暗号資産での購入の仕組みの構築、ユーザーに関連するデータやトークングラフなどを活用したマーケティング、ECをはじめとしたオンラインビジネスとの連携に取り組むと発表している。またファンクラブなどと融合した、ファンエンゲージメントを強化する取り組みに寄与する機能の実装も目指しているとのことだ。
NFTとは
「NFT(Non Fungible Token:ノンファンジブル・トークン)」とは、代替が不可能なブロックチェーン上で発行されたトークンを指す。NFTの規格で発行されたトークンは、そのトークン1つ1つで個別の価値を持つ。そのためNFTを画像や映像などのデジタルデータと紐付けることで、デジタルデータの個別の価値を表現することに活用されている。
なおNFTという言葉は現在幅広く活用されており、活用するブロックチェーンやマーケットプレイスの種類によって、その機能や表現できる価値が異なる可能性があることには留意が必要だ。
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