米経済誌「フォーブス」、バイナンスより約230億円出資受け入れ

バイナンスが「フォーブス」に約230億円出資

米経済紙「フォーブス(Forbes)」が、大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)より2億ドル(約230億円)の出資を受けることが2月10日分かった。

バイナンスの投資対象には、特別目的買収会社(SPAC)であるマグナム・オパス・アクイジション・リミテッド(Magnum Opus Acquisition Limited)も含まれる。なおCNBCによると、この出資によりバイナンスはフォーブスの株主として上位2社のうちの1社になるとのこと。

フォーブスは昨年8月、マグナム・オパスとの合併を通じて米ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場することを発表していた。なお合併会社はフォーブスの経営陣と名称をそのまま受け継ぐことになる。合併は今年の第1四半期中に完了する見通しとのことだ。

発表によるとバイナンスからの出資は、フォーブスの上場計画と同時に発表していた4億ドル(約440億円)のPIPE(上場企業の私募増資)の引受契約を通じて行われるとのことだ。なおPIPEの総額は4億ドルのままとのことで、バイナンスによる投資は既存のPIPE出資者と実質同じ条件となるとのことだ。

またこの出資によりバイナンスはフォーブスの9つある取締役会の議席のうち2席を獲得するとのことだ。バイナンスのチーフ・コミュニケーション・オフィサーであるパトリック・ヒルマン(Patrick Hillmann)氏と、バイナンスのベンチャーキャピタル部門およびインキュベーターであるバイナンス・ラボの責任者であるビル・チン(Bill Chin)氏が第1四半期中に取締役会へ参加するとのことだ。

フォーブスのCEOであるマイク・フェダリ(Mike Federle)氏は「フォーブスはバイナンスからの出資により、世界有数の暗号資産取引所でありブロックチェーン投資で最も成功した会社の一つである同社の経験やネットワーク、リソースを手にした。すでにデジタル資産という新興分野に関心がある人々のリソースとなっているフォーブスは、バイナンスの支援により、同分野での真のリーダーとなれる」とリリースで述べている。

またバイナンスのCEOであるCZ(Changpeng Zhao)氏は「Web3とブロックチェーン技術が前進し、暗号資産市場が成熟していく中で、消費者の理解と教育を広く構築するためには、メディアが不可欠な要素である」と今回の出資についてコメントしている。

バイナンスは今年に入り、既に11社以上との提携や出資を発表している。ゲームやDeFi、メタバース、エンターテインメント分野などが中心だ。

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参考:フォーブス
デザイン:一本寿和
images:iStock/BadBrother・Natalya_Yudina

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。