Axie Infinity、低迷打破のためインセンティブモデルを大幅に変更

Axie Infinity、低迷打破のためインセンティブモデルを大幅に変更

遊んで稼げる「プレイ・トゥー・アーン(Play To Earn:P2E)」ゲームの先駆者アクシーインフィニティ(Axie Infinity)が、大幅にインセンティブモデルを変更することを2月4日に発表した。次のシーズンであるシーズン20から、新たなインセンティブモデルを取り入れるとのことだ。

背景にはトークンやNFT価格の低迷があるようだ。 昨年アクシーインフィニティ内のNFT取引高は、一時約4,600億円(40億ドル)に達していた。しかしここ数ヶ月、アクシーインフィニティのトークンやNFT価格は急落している。

そして「アクシーインフィニティは、現在は危機的な状況である」と公式発表が説明している。 アクシーインフィニティが低迷した要因の1つとして、アクシーインフィニティのネイティブトークンである「スムーズ・ラブ・ポーション(Smooth Love Potion:SLP)」のインフレが挙げられている。

「SLPのインフレ率は非常に高く、1日あたりSLPが消費される量の約4倍のSLPが供給される状況になっている」と公式は説明している。 そしてアクシーインフィニティはインフレの状況を打破すべく、SLPの供給量を減らすことを決めたようだ。具体的な方針として、アクシーインフィニティのアドベンチャーモードで毎日獲得できる50SLPのシステムを廃止するという。

このシステムを廃止することで、1日あたり約1億3千万SLPが削除されることになるようだ。またアクシーインフィニティを毎日プレイしてもらうためのシステムであるデイリークエストも廃止するという。デイリークエストを廃止することで、1日あたり約4500万SLPを削減できるという。

またプレイヤー同士の対戦モードである「PVPモード」のSLPインフレにも対応するとのことだ。具体的にはSLPによる報酬額は減少させ、もう1つのネイティブトークンである「Axie Infinity(AXS)」による報酬額を増加させていくとのことだ。

今回のインセンティブモデルの変更はとても重要なものであるという。

「今回のインセンティブモデルの変更により、私たちはアクシーインフィニティの道筋を正し、アクシーインフィニティのエコノミクスを正しい方向へ動かし始めることができると考えています。今年度は、新たなトークンバーンのメカニズムを実現することが重要であることを認識しています。これらのトークン発行削減は、エコノミクスエンジンをフルに機能させるのに十分ではありませんが、完全に機能する持続可能なエコノミクスに向けて構築するために必要なステップです」と公式は説明している。

参考:Axie Infinity
images:iStocks/Ninja-Studio
デザイン:一本寿和

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。

合わせて読みたい記事

【11/22話題】SECゲンスラー委員長が退任へ、金融庁が暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討など(音声ニュース)

米SECゲンスラー委員長が来年1月に退任へ、功績評価の一方で反発や批判も、金融庁、暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討=報道、国民・玉木代表が税制改正要望を与党に提出、暗号資産への申告分離課税導入など提案、米裁判所、SECの「ディーラー」定義めぐる訴訟で関連規則を破棄するよう命じる、リミックスポイントが5億円でBTC・DOGE・XRP購入、投資総額30億円に、マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携 、コインベースが「WBTC」取扱い廃止へ、背景にジャスティン・サンの影響か、2019年のアップビットのハッキングは北朝鮮ハッカー関与か、韓国警察が特定、米ドルステーブルコイン「FDUSD」、スイに対応開始、Injective、オンチェーンAIエージェントSDK「iAgent」リリース

広告

ビットワイズ、「ソラナ現物ETF」を上場申請

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ(Bitwise)が、ソラナ(Solana)を基盤とするETF(上場投資信託)の上場申請を、米国証券取引委員会(SEC)に提出したと11月21日発表した。なおこの申請は、株式取引所シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)を通じて行われたとのこと。またビットワイズは発表上で同商品についてETP(上場取引型金融商品)と記載している