アート東京がNFTマーケットプレイスβ版提供開始
一般社団法人アート東京が、NFTマーケットプレイス「Future Art Tokyo Collection(FAT Collection)」のβ版を提供開始したことが分かった。
このマーケットプレイスでは3月までに日本を代表するファッションデザイナーであるコシノジュンコ氏や、ファイナルファンタジーのイメージイラストなどを手掛ける世界的アーティスト天野喜孝氏をはじめ、約200名の若手現代アーティストの実物のアート作品から製作した3DCGデジタルレプリカのNFTアートを出品・販売されるとのこと。
また京都市協力のもと製作した、世界遺産二条城の唐門の3DCGデジタルレプリカの出展やYOASOBIのキービジュアルを担当するイラストレーター古塔つみ氏の作品出品も予定しているとのことだ。
発表によると「FAT Collection」では、日本が世界に誇る文化、伝統芸能、寺社仏閣、美術品をはじめ、日本で芸術を志す現代アーティストの作品の真正性と安全性を担保し、距離的制約を受けずに日本の魅力を世界に発信することを目的としているとのこと。
「FAT Collection」で購入した作品は、モニターなどに展示するだけでなく、ARを使ってバーチャルに鑑賞・展示ができ、また展示した作品を仲間に共有することも可能とのことだ。また投げ銭機能を使ってアーティストを「応援する」こともできるという。決済についてはクレジットカードを利用した法定通貨決済のみとなるようだ。
また今後については、販売方式や時間限定販売の追加、プラットフォーム内での二次流通、著作者へのロイヤリティ還元の仕組みを実装する予定とのことだ。
なお「FAT Collection」は、株式会社Pocket RDの技術支援により開発・運用しているとのこと。同社はNFTマーケットプレイス「Pocket Collection」を運営する企業で、スクウェア・エニックス、KDDI、講談社、DNPが出資している。
あたらしい経済編集部はPocket RDへ「FAT Collection」に採用しているブロックチェーンについて問い合わせを行っている。回答が得られ次第この記事に追記させて頂く予定だ。
NFTとは
「NFT(Non Fungible Token:ノンファンジブル・トークン)」とは、代替が不可能なブロックチェーン上で発行されたトークンを指す。NFTの規格で発行されたトークンは、そのトークン1つ1つで個別の価値を持つ。そのためNFTを画像や映像などのデジタルデータと紐付けることで、デジタルデータの個別の価値を表現することに活用されている。
なおNFTという言葉は現在幅広く活用されており、活用するブロックチェーンやマーケットプレイスの種類によって、その機能や表現できる価値が異なる可能性があることには留意が必要だ。
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デザイン:一本寿和
images:iStocks/artacet・Adrian-Vidal