ステイクのアスターネットワーク(ASTR)がPolychain主導で約25億円調達
ステイクテクノロジーズ(Stake Technologies)が開発する、日本発のパブリックブロックチェーン「Astar Network(アスターネットワーク)」が約25億円(2,200万ドル)を調達したことを1月28日に発表した。
この資金調達ラウンドは、ポリチェーン(Polychain)が主導。その他、参加した投資ファンドはアラメダリサーチ(Alameda Research)、アルケミーベンチャーズ(Alchemy Ventures)、アニマルベンチャーズ(Animal Ventures)、クリプトドットコムキャピタル(Crypto.com Capital)デジタルファイナンスグループ(Digital Finance Group)、 GSR、ヴィッセル(Vessel)、インジェクティブプロトコル(Injective Protocol)、サイテール・ベンチャーズ(Scytale Ventures)だ。
また個人として、本田圭佑氏、ギャビン・ウッド(Gavin Wood)氏、リチャード・マー(Richard Ma)氏、 Web3 Foundationとパリティーテクノロジーズ(Parity Technologies)の幹部などが参加したとのことだ。
アスターネットワークはポルカドット上の分散型アプリ(DApps)のハブであり、イーサリアム(Ethereum)、ウェブアッセンブリー(WebAssembly)、ZKロールアップ(ZK Rollups)などのレイヤー2ソリューションに対応している。
そしてアスターネットワークは昨年12月にポルカッドのパラチェーンへの接続枠を獲得し、稼働を開始している。またアスターネットワークのトークンである「アスター(ASTR)」は現在フォビグローバル(Huobi Global)、OKEx(オーケーイーエックス)、Gate.io(ゲート)、クラーケングローバル(Kraken Global)、クーコイン(KuCoin)に上場している。
また1月28日に国内暗号資産取引所運営のコインチェック(Coincheck)が、Web3スタートアップを支援プログラム「Coincheck Labs」を開始し、その第一号案件としてアスターネットワークを手がけるステイクテクノロジーズへ出資することも発表した。
なおアスターネットワークは今後も、複数のレイヤー1チェーンと接続し、複数のスマートコントラクトVMをサポートすることで、マルチチェーン・スマートコントラクト・ハブとなる動きを強めていくという。
現在、イーサリアムとの2つのブリッジ機能が稼動している。またブロックチェーンのコスモス(Cosmos)とのブリッジ機能は開発中で、今年の第4四半期までにすべての主要なチェーンに接続する予定とのことだ。
ステイクテクノロジーズCEO渡辺創太氏へ取材
あたらしい経済編集部はステイクテクノロジーズのCEOである渡辺創太氏へ取材を行なった。
–アメリカの投資家とアジアの投資家に違いはありましたか?
一概には言えませんが、アメリカのトップファンドは内部に強い専門家が多くデューディリジェンスなどがかなりハードルが高いです。アジアのトップファンドは誰と一緒に投資をするかの比重が高いと思います。今回実はPolychainには昨年2回断られてまして今回、我々の成長を見ていただき投資をしていただきました。
–Build2Earnプロトコルとは具体的にどのようなものでしょうか?
業界に1番貢献しているのは実際にプロダクトを作るエンジニアですが、収益は投資家に集中しているという問題がありました。Astarは開発者のエコシステムに応じてベーシックインカムを自動的に配布し、Astarの上で開発をすることでエンジニアが収益をあげられる仕組みをもっておりBuild to Earnと呼んでいます。
–Cosmosとブリッジするのは、どのような意義があるのでしょうか?
Astarは2022年内に全てのメジャーブロックチェーンを繋ぐことを目的にしています。CosmosとAstarを接続するとCosmosのアセットがAstar上で使用可能になりDeFiなどに組み込まれていきます。
デザイン:一本寿和
images:iStocks/artacet・ChrisGorgio