九工大とchaintope、「カーボンニュートラル・キャンパス」を目指し連携

九工大とchaintope、「カーボンニュートラル・キャンパス」を目指し連携

九州工業大学(九工大)とchaintopeが、同大学が推進する「カーボンニュートラル・キャンパス」実現に向けた連携を開始することが1月26日に分かった。対象となるのは九工大の戸畑キャンパスと飯塚キャンパス。

九工大が推進する「カーボンニュートラル・キャンパス」は、同大学の未来思考キャンパス構想の一環。未来思考キャンパス構想とはキャンパス内に最先端の「未来環境」を構築することで、学生や研究者が未来を身近に感じ、自由な発想で新たなアイディアを生み出すことを目指した取り組み。「カーボンニュートラル・キャンパス」は実証開始、機能別実証、機能統合、モデル展開の順に進められていく予定とのこと。

九工大とchaintopeは、現在、無人店舗を電気自動車と接続し無停電化する取り組みと、環境エネルギーハウスの整備に関する取り組みを実施している。なおそれらの取り組みのブロックチェーン基盤には、chaintopeが開発する「タピルス(Tapyrus)」が採用されている。 また「カーボンニュートラル・キャンパス」に資するプロジェクトとしては、以下の3つの機能の実装を予定とのこと。

・地域やキャンパスのリアルタイムの電力需給データをブロックチェーンに記録し、地域で生まれた再エネ資源を可視化する。
・給電スタンドとEVの間の電力融通の証跡をブロックチェーンに記録し、地域で生まれた再エネ資源の循環を可視化する。
・地域で生まれた環境価値を、例えば地域通貨に変換し地域内で利用することにより、「経済と環境の好循環」を生み出す。

そして九工大とchaintopeは、産学官が一体となったコンソーシアムを構築していくという。このコンソーシアムを通して「ブロックチェーンを活用した地域脱炭素モデル」を実現していき、全国へと地域脱炭素の取組を広げ、「デジタル田園都市国家構想」の実現に寄与していく狙いがあるという。

chaintopeは福岡県飯塚市に拠点を置くブロックチェーン関連の開発企業。chaintopeは飯塚市とブロックチェーンを活用の各種証明書等の行政文書に係る電子交付について実証事業を進めている。

その他にも福岡のブランドいちご「あまおう」や八女市産巨峰及び川崎町産シャインマスカットの輸出に関して、ブロックチェーンを活用したトレーサビリティ実証を進めている。

参考:chaintope
デザイン:一本寿和
images:iStocks/bluejayphoto・Lidiia-Moor

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。

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