Uniswap、FRB元エコノミストをリサーチ部門に採用へ

Uniswap、FRB元エコノミストをリサーチ部門に採用へ

分散型金融(DeFi)プロトコル「ユニスワップ(Uniswap)」の主要な開発元「ユニスワップラボ(Uniswap Labs)」が、米連邦準備制度理事会(FRB)の元エコノミスト、ゴードン・リャオ(Gordon Liao)氏をリサーチ部門リーダーとして採用することが1月22日に分かった。

FRBからユニスワップラボに移る理由について、リャオ氏は自身のツイートで「私はTradFi(伝統的な金融)とCeFi(中央集権型金融)のバックグラウンドを持っており、DeFiのより良く安全でアクセスしやすい金融システムを構築する技術革新の可能性に興奮しているから」と説明している。

前述の通りTradFiとCeFiのバックグラウンドを持つリャオ氏だが、FRBに在籍中から既存のそれらの既存金融システムに疑問を感じていたようだ。 リャオ氏はツイートで、「世界経済が非常に少数の仲介業者に依存していることに驚いていました。たとえば24のプライマリーディーラーが国債の入札を全て行い、8つの米国のグローバル金融システムにおいて重要な銀行(GSIB)がドルベースの流動性の大部分を世界に提供しています。 BNYメロン銀行が三者間のリポジトリにあるデータを決済していたりします」と述べている。

一方DeFiのメリットとしては「まずDeFiは透明性が高いです。スマートコントラクトのコードだけでなく、取引の全履歴を誰でも監査することができます。この透明性の高さがイノベーションを促進し、長期的なリスクを低減します。そしてWeb3は経済力の集中や単一障害点を減らすことができます」とツイート。

そして「web3は異なる境界を打破し、細分化を減らし、真に効率的なグローバル金融システムを可能にします。最後にブロックチェーン取引の透明性により、最終的にはマネーロンダリングのリスクを低減し、グローバルに価値の安全な移動と交換を促進することができます」と分散化した金融システムの可能性についてツイートしている。

参考:Gordon Liao
images:iStocks/Who_I_am
デザイン:一本寿和

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。