コインベースがマスターカードと提携、NFT販売にカード決済導入

コインベースがマスターカードと提携

米ナスダック上場の暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)が、米決済大手マスターカード(Mastercard)と提携したことが1月18日分かった。

今回の提携は、コインベースが昨年10月に発表し、現在ローンチ前のNFTマーケットプレイス「CoinbaseNFT」において、クレジットカード決済の導入をするためとのことだ。

なお今回の発表では「CoinbaseNFT」のローンチ時期などの詳細情報のアップデートはなかった。発表時には昨年内とされていたが、現在は早期アクセスのためのウェイティングリスト登録を受け付けている状況になる。なお「あたらしい経済」が関係者から得た情報によると、今春のローンチを予定しているようだ。

マスターカードは今回の発表にて「NFTのオーディエンスを拡大することで、この急成長する市場はより多くのクリエイターをサポートできるようになり、デジタルコマースの次の進化を引き起こす可能性があります」とし、「より多くの人々を安全かつ確実に関与させることは、おそらくNFT市場の繁栄を支援するための最良の方法です。それがそうであるように、マスターカードは、NFTの基盤となる技術が、アートや収集品を超えて、さらに多くの分野に進む可能性がさらに高いと考えています」とNFTの可能性について言及している。

なおNFT以外の事業で、コインベースが直近で新サービスを導入したのは、昨年12月に発表された「DeFi Yield」だ。同サービスはDeFi(分散型金融)による利回り(Yield:イールド)を提供するもので、コインベースがユーザーから預かっている、米ドル連動型のステーブルコイン「DAI」を、DeFiレンディングプロトコルのコンパウンド(Compound)で運用することでユーザーに対し利回りを還元する仕組み。

また昨年11月には、ビットコインを担保に現金を貸出すサービスも開始している。ユーザーはこのサービスを利用することで、コインベースの口座に保有するビットコインの価値の40%と同程度の現金を最大100万ドル(約1.1億円)借りることが可能となる。

NFTとは

「NFT(Non Fungible Token:ノンファンジブル・トークン)」とは、代替が不可能なブロックチェーン上で発行されたトークンを指す。NFTの規格で発行されたトークンは、そのトークン1つ1つで個別の価値を持つ。そのためNFTを画像や映像などのデジタルデータと紐付けることで、デジタルデータの個別の価値を表現することに活用されている。

なおNFTという言葉は現在幅広く活用されており、活用するブロックチェーンやマーケットプレイスの種類によって、その機能や表現できる価値が異なる可能性があることには留意が必要だ。

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参考:コインベースマスターカード
デザイン:一本寿和
images:iStocks/jir

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。