HashHubレンディングが正式リリース
HashHubが、貸し暗号資産サービス「HashHubレンディング」正式版を12月28日に公開した。
昨年11月に同社は「HashHubレンディング」先行リリース版を公開しており、問い合わせフォームからのやり取りでビットコイン(BTC)、イーサリアムのイーサ(ETH)、米ドルステーブルコインのダイ(DAI)、USDCでのレンディングサービスを提供してきていた。
なお先行リリース版での2021年の銘柄別貸借料率は年間平均で、BTCが5.8%、ETHが8.1%、DAIが11.6%、USDCが10.3%という実績になっている。
本日公開の正式リリース版では、ダッシュボードにて資産状況の確認、暗号資産の貸出し・引出しが行えるようになるとのことだ。なお正式リリース版は個人向けで、法人向けの正式リリース版は現在準備中とのこと。法人は先行リリース版を引き続き利用する必要がある。
HashHub CEO 平野淳也氏へ取材
「あたらしい経済」編集部はHashHub共同創業者兼CEOの平野淳也氏へ取材を行った。
−2022年に対応通貨を増やすことは考えていますか?
可能性は十分にあると思います。HashHubレンディングのメインユーザーは暗号資産を長期投資する層です。BTCやETH、ステーブルコインだけでなく、そういった長期保有に適した、あるいはそれに足るアセットがあれば追加したいです。もっともそれに加えて、我々自身がそのアセットを活用して魅力的な貸借料を提供できるアセットかや、セキュリティ要件なども加味したうえで取り扱いができるといった形です。
−いま一度、なぜ暗号資産で資産運用すべきだと思いますか?
現在、「Web3」「NFT」「DeFi」など様々なバズワードが断続的に登場して、実際にイノベーションも起きています。そして、それは全てEthereumなどをはじめとしたパブリックブロックチェーンの土台の上に起こっているトレンドです。今、多くの人が当たり前にインターネットを使用しているのと同じように、多くの人が、意識せずに当たり前にパブリックブロックチェーンの利便性を何かしらの形で享受する世界は今後10年をかけて少しずつやってきます。そしてそれらが、間接的あるいは直接的にでも人々に使われるとき、必ずBitcoinやEthereumなどのアセットが消費され、これらのアセットは高い需要を維持します。BitcoinやEthereumなどのアセットに投資をするということは、これらの世界の変化のトレンドに投資をするのと同義です。今後10年で最も有望な投資機会の1つであるはずです。HashHubレンディングはその資産クラスをただ保有するだけでなく、インカムゲインをユーザーに付与して最大限効率的な資産形成の手段を提供します。
−DeFiでの運用のポイントを教えていただけますか?
HashHubレンディングでユーザーが貸し出しした資産は様々な方法で当社が活用していますが、一部はDeFiで活用しています。スマートコントラクトのセキュリティ、オラクルやフラッシュローンを使用した攻撃、その他あらゆる観点でリスクを精査したうえで活用をアロケーションしています。HashHubにはこれらの分野に精通したリサーチャーやエンジニアが在籍していることが強みです。そして、それだけでなく、厳格なオペレーションフローを策定して、収益管理もできる金融のプロも存在します。これらが高い貸借料の裏付けになっています。
デザイン:一本寿和
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