セキュリタイズ、S&Pインデックス追跡のトークン化ファンド立ち上げ

セキュリタイズ、トークン化ファンド立ち上げ

 米デジタル資産管理会社セキュリタイズ(Securitize)が、大手インデックスプロバイダーであるS&Pダウ・ジョーンズ・インデックス(S&P DJI)のインデックスを追跡するファンドを立ち上げ、トークン化して販売することが12月15日分かった。

今回セキュリタイズが採用したインデックスは2つ。

主要な暗号資産(仮想通貨)銘柄で構成される「S&Pクリプトカレンシー・ラージキャップ・エックスメガキャップ・インデックス(The S&P Cryptocurrency Large Cap Ex-MegaCap Index)」とフィンテックやAI、VRなどの新興技術銘柄で構成される「S&Pケンショー・ニュー・エコノミーズ・コンポジット・インデックス(The S&P Kensho New Economies Composite Index)」である。

なおこれらのファンドは適格投資家に向けて販売されるとのことだ。

セキュリタイズはこれらのインデックスを追跡するファンドを立ち上げ、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)型のブロックチェーンであるアルゴランド(Algorand)上でトークン化するとのこと。

ファンドをトークン化することで、投資家は0.5%という低い管理手数料でファンドにアクセスできるようになるとのことだ。

このファンドは、セキュリタイズのデジタル資産運用部門であるセキュリタイズ・キャピタル(Securitize Capital)を通じて提供され、セキュリタイズのマーケットプレイス部門であるセキュリタイズ・マーケット(Securitize Markets)で利用可能になる予定とのこと。

またセキュリタイズはファンドの運用にあたり、カストディアンとしてアンカレッジ・デジタル・バンク(Anchorage Digital Bank)と、資産運用管理のパートナーとしてカッパー・テクノロジーズ(Copper Technologies)、インタラクティブ・ブローカーズ(Interactive Brokers)と提携しているとのことだ。

セキュリタイズ・マーケッツのCEOであるスコット・ハリガン(Scott Harrigan)氏は以下のようにコメントしている。

「S&P DJIが提供するインデックスのトークン化における革新性は、効率性からアクセスの容易さまで、トークン化の多くの利点を機関投資家が理解していることの大きな証であり、今後数ヶ月の間に起こるであろうトークン化ファンドの波の始まりになると予想しています」

セキュリタイズは9月に、投資家のプライベート資本市場へのアクセスを提供するサービス「セキュリタイズ・マーケット(Securitize Markets)」を米国で開始している。

「セキュリタイズ・マーケット」では、個⼈投資家や機関投資家を対象に、規制に準拠したデジタルマーケットプレイスで、未上場企業の株式、不動産、ファンドなど、幅広いオルタナティブ資産へのワンストップでの投資・取引が提供されるとのこと。

なおこのマーケットでは、すべての投資商品がデジタル証券(セキュリティトークン:ST)としてトークン化される。

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参考:セキュリタイズ
images:iStocks/(MARHARYTA-MARKO・sumkinna)
デザイン:一本寿和

この記事の著者・インタビューイ

小俣淳平

「あたらしい経済」編集部 一橋大学2年生 真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。

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