【取材】松屋銀座、日本円ステーブルコイン「JPYC」での代理購入に対応

松屋銀座でJPYCによる代理購入が可能に

松屋銀座の対象売場にて、日本円連動ステーブルコイン「JPYC(JPY Coin)」を使用した代理購入が12月6日より可能になることが分かった。リアル店舗でJPYCによる商品購入が可能となるのは初の事例となる。

この代理購入とは「JPYC」保有者が購入したい商品を、「JPYC」発行元のJPYC社に申し込み、JPYC社が松屋銀座から商品を代理で購入して販売する形式だ。

具体的にユーザーは、松屋銀座の対象売場にて商品を選び、お取り置き票に記入、そして商品代金、送料、消費税などの合計金額相当の「JPYC」を当日中にJPYC社に送付し、翌営業日に「JPYC」送付確認後に松屋銀座にて商品を受け取る(配送での受け取りも可能)という流れになっている。

なお代理購入の対象は200万円未満の商品となっており、また松屋銀座1階と2階のインターナショナルブティック、4階の宝飾・時計、7階家具・インテリアの各売り場での販売商品が対象となっている(一部対象外のショップ・商品あり)。

この代理購入サービス提供は、2021年12月6日~2022年11月30日の期間が予定されているとのことだ。

「JPYC」は1JPYC=1円で取引される日本円連動の前払式扱いのステーブルコイン。トークン規格「ERC-20」にて発行されているため、イーサリアム(メインネット)上での取引に利用可能だ。今年1月下旬よりJPYC社が発行・販売を行っている。

JPYC株式会社 代表取締役社長 岡部典孝氏に取材

あたらしい経済編集部は、PYC株式会社の代表取締役社長の岡部典孝氏に次の質問を行った。

–今回「代理購入」という仕組みを構築した理由は?

代理購入にした理由は「松屋銀座」で第三者型登録が完了しておらず、弊社からお売りする形のみ許されているからです。

JPYCが自社以外で使われると第三者型前払式支払手段になる可能性があり、その場合発行前に登録が必要になります。一方代理購入であれば利用者が契約するのは銀座松屋ではなくJPYC社なので自家型のまま使うことができるためです。

–今後「松屋銀座」と直接購入などを進める可能性はあるのでしょうか?

今回好評であればJPYCが第三者型登録を完了した以降、松屋さんでJPYCが使えるようになるかもしれません。

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。