サッポロビールがブランドトークンやNFT発行、24karatが支援
デジタルウォレットやNFTマーケットプレイス「24karat NFT Marketplace」を運営する24karatが、サッポロビールのブランドトークンやNFTの発行を支援することが11月17日分かった。
24karatとサッポロビールは「サッポロ SORACHI 1984」のブランドトークンやNFTを発行に関して契約を締結しており、「サッポロ SORACHI1984」のブランドトークンを第1号として発行することを近日中に予定しているとのことだ。
「サッポロ SORACHI1984」とは、サッポロビールが北海道で開発したホップ「ソラチエース」を使用したビールブランド。
なおブランドトークンの定義として、従来のポイントとしての割引サービスの役割に加え、NFTが付与された独自コンテンツや体験と引き換えることができるものと発表で説明されている。ユーザー間でのギフトや交換によるコミュニティ拡大、ブランド同士のコラボレーションを可能にするとのことだ。24karatの表現するブランドトークンとは、NFTではなくFT(ファンジブルトークン)のようなものだろうか。
また24karatはXTech Venturesからの資金調達を行なっていたことも発表した。調達した資金は、サービスのユーザー体験に磨きをかけるとともに、専用ハードウェアによるNFTの新たな活用法の研究・開発を加速するために活用するとのことだ。
XTech Ventures 代表パートナーの西條晋一氏は「『サッポロ SORACHI1984』を皮切りに、今後ブランドのファンコミュニティの活性化にとって、欠かせないソリューションになることを期待しています」とコメントしている。
24karat小川真輝氏・セス ルアン氏へ取材
「あたらしい経済」は24karat株式会社の共同創業者/代表取締役である小川真輝氏・セス ルアン氏へ取材をした。
−「24karat NFT Marketplace」のブロックチェーン基盤とその選定理由は?
Flowを利用してサービスを作っています。我々はユーザーが魔法をかかったようなユーザー体験を目指しており、そのためには最先端の技術が時に必要になります。
そこで出会ったのが、NBA Top shotで大きな話題になっていて、早く、分散化されていて、開発者にとって親しみやすいFlowでした。
Flowによってユーザーは暗号資産を通常利用する際のようなその業界への知識や慣れを必要とするウォレット体験が必要なく、我々の対象とする普通の生活者というユーザーセグメントにとって相性が良いと判断したためです。
また、ユーザーがガス代を負担する必要がない設計を可能にするコスト構造も、サービス性質上ユーザー価値に繋がっていると考えています。
−発表では「本サービスはAPIによる他タッチポイントへの組み込みにも対応しています」とありますが、具体的に教えてください。
ZAPとマーケットプレイスともにサードパーティが利用できるよう、APIベースで作られています。
例えばブランドのwebサイトでユーザーにウォレットアドレスを入力してもらうスペースさえ作れば、ユーザーは簡単にポイントを貯めたり、友達から送ってもらったりできます。NFTマーケットもOEMで利用することも可能です。
−今後、どのような展開を考えていらっしゃるのでしょうか?
まずは、ブランドとファンのリアルな場を絡めた結びつき作りにチャレンジしていきます。
例えば、ユーザーがスタンプラリーやファン同士が情報交換できるイベントなどを通じてトークンを獲得でき、NFT会員証など、自分のブランドロイヤリティを証明して様々な場所で使えるような形です。
さらに、次の大きなアイテムとして既に開発に着手しているのは、専用ハードウェアによるNFTの活用です。今回ローンチした24karat ZAPを通じて手に入れたブランドNFTをデジタルフレームに投影して、インテリアとして飾ることでユーザーがブランド愛をもっと生活のなかで感じられるような体験を目指しています。
例えば、ファッションブランドがモデルのウォーキングシーンをNFT化してユーザーに配布し、ホームパーティで友達にお披露目するなど、ユーザーが、一段上の主体的な満足を感じるきっかけにしてくれればと思います。
参考:プレスリリース
デザイン:一本寿和
images:iStocks/royyimzy・dalebor