野村HDがデジタルガレージ子会社へ出資、Komainuと3社で国内機関投資家向けのカストディ事業検討へ

野村HDが国内機関投資家向けのカストディ事業検討へ

野村ホールディングスがCrypto Garage(クリプトガレージ)へ出資し、国内機関投資家向けのデジタルアセットカストディ事業協業に向け検討に入ることが10月20日分かった。なおデジタルアセットは暗号資産(仮想通貨)やセキュリティトークンをはじめとするブロックチェーン技術により保有されている資産を示す。

クリプトガレージは、デジタルガレージの子会社でフィンテック分野におけるブロックチェーン金融サービスを展開する企業。国内外の暗号資産取引業者向けに「SETTLENET(セトルネット)」などのブロックチェーン関連決済プラットフォームを提供している。また同社は今年6月に暗号資産交換業者の認可を受けている。

また野村HDは今回の出資にあわせて、クリプトガレージと野村が出資するKomainu(コマイヌ)社との3社間で日本国内でのデジタルアセットカストディ事業の協業の検討に向けた基本合意書を締結。今後Komainu社が保有するデジタルアセットのカストディインフラを活用し、法人向けのデジタルアセットカストディサービス等の事業開発を推進していくとしている。

なお発表によると野村HDからクリプトガレージへの役員派遣もあるとのこと。またクリプトガレージは増資後についてもデジタルガレージのグループ子会社として運営されるとのことだ。

「あたらしい経済」編集部がデジタルガレージ広報担当へ今回のクリプトガレージの増資額や各社出資比率について確認をとったところ、非公開とのことだった。また国内機関投資家向けデジタルアセットカストディ事業の開始の目標については「具体的な時期は未定ですが、早期に開始したいと考えております」との回答を得た。

関連ニュース

【取材】デジタルガレージと大和証券が2種類のデジタル社債を発行

野村と大和、SBIとSMBC設立の「大阪デジタルエクスチェンジ」へ資本参加

NRIがKomainuへ2億円出資、野村HDらのデジタル資産カストディKomainuがシリーズAで約27億円調達

参考:野村ホールディングスデジタルガレージ
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Who_I_am・Sushiman

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

【11/18話題】JPYCの累計発行額30億円に、イーロンマスクがDOGEを不正操作したとする訴訟が終了など(音声ニュース)

日本円ステーブルコインJPYC、累計発行額が30億円を突破、イーロンマスクがドージコイン(DOGE)を不正操作したとする訴訟が終了、イーロンマスクが2018年にOpenAIのICO提案を却下、裁判資料にて明らかに、米18州らがSECとゲンスラー委員長、複数名のSEC委員を提訴。暗号資産規制の越権行為で、暗号資産の時価総額、過去最高の3.2兆ドル=コインゲッコー、PhantomのiOS版がアップデートで強制ログアウト、リカバリフレーズのバックアップ促す、ブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」、アプトス・アービトラム・アバランチ・OPメインネット・ポリゴンに展開開始、米資産運用会社VanEck、EUで「スイ(SUI)」のETN提供開始、ワールド(WLD)、ブラジルで「Orb」利用可能に、【取材】イーサリアムネームサービス(ENS)、L2ソリューション「Namechain」発表

広告

ペイパル「PYUSD」がイーサリアムとソラナ間で転送可能に、レイヤーゼロのOFT標準採用で

米決済大手ペイパル(PayPal)が、オムニチェーンプロトコル「レイヤーゼロ(LayerZero)」と統合し、イーサリアム(Ethereum)とソラナ(Solana)間で、独自ステーブルコイン「PayPal USD(PYUSD)」の転送を可能にした。「レイヤーゼロ」の公式ブログより11月12日発表された