バイナンス、セリエAラツィオのファントークン発行へ。激化するか? スポーツとトークン市場

バイナンスがファントークンプラットフォームを発表

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)が、伊セリエA加盟のサッカークラブであるSSラツィオ(Società Sportiva Lazio)のファントークン「LAZIO」を発行することが10月13日分かった。

バイナンスはファントークン発行にあたり、「バイナンスファントークンプラットフォーム(Binance Fan Token Platform)」を公開している。発行にはバイナンスの独自ブロックチェーンであるバイナンススマートチェーン(BSC)上にネイティブトークンであるBEP-20規格が利用される。なお「LAZIO」の総供給量は40,000,000LAZIOだ。

なおファントークンの発行は、バイナンスが以前より提供していたIEO(Initial Exchange Offering)プラットフォーム「バイナンスローンチパッド(Binance Launchpad)」の仕組みが利用される。ラツィオのファントークンの獲得数は、トークンセールに参加しているすべてのユーザーがコミットしたバイナンスコイン(BNB)の合計に対して自身がコミットしたBNBの比率によって決まることになっている。

トークンセール実施の期間は世界協定時にて10月14日00:00から10月21日00:00までの7日間の準備期間などを経て、21日の11:00にトークンが付与される予定だ。

バイナンスが発行するファントークン保有者には、チームの投票企画への参加や、選手と電話する体験を得られる企画などの参加、NFTの購入やファン限定の報酬の獲得、さらにファントークンを寄付することで「ファンバッジ」を獲得し収集する機能やファン限定のゲーム機能も用意されているようだ。それぞれの機能についての詳細は「近日公開」となっている。

またプラットフォームを確認したところ、近日中にさらに2チームのファントークン発行が明かされるようだ。

サッカークラブのファントークンと言えば、チリーズの「Socios.com(ソシオスドットコム)」が欧州のプロサッカーリーグの多くのチームのファントークンを発行している。現在チリーズが多くのチームと提携しシェアを拡大している中で、今回バイナンスがファントークンプラットフォームを発表し、発行するトークンがセリエAのラツィオだったことは驚きのニュースだ。

バイナンスは現在世界各国の規制により市場を縮小せざる得ない状況となっている。今回のファントークン発行は取引所以外の事業部分の拡大施策の一つとも考えられる。

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参考:バイナンスラツィオファントークンバイナンスファントークン
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Ninja-Studio・fpphotobank

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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