英賭博規制当局がNFTサッカーゲーム「Sorare」を捜査、Sorareは規制該当を否定

NFTサッカーゲーム「Sorare」が英賭博規制当局より捜査

英国の賭博に関する規制当局であるギャンブル委員会(Gambling Commission)が、NFTを利用したファンタジーフットボールゲームを提供するソーレア(Sorare)について、国内での賭博に関するライセンスを認可していない事業者であるとして、消費者へ警告を行ったことが分かった。

10月8日の通知によると、現在ギャンブル委員会はソーレアの提供するサービスが賭博にあたり、営業ライセンスを必要とするのか捜査を行っているとのことだ。

これに対し12日、ソーレアは公式声明を発表した。

その声明でソーレアは「賭博規制に該当するサービスの提供は行っていないと確信している」とギャンブル委員会からの指摘を否定。自社サービスについて「会社設立以来、何度かの資金調達ラウンドを含め、あらゆる段階で専門家の法的見解によって確認されています」と説明している。

またソーレアはギャンブル委員会へ全面的に協力する姿勢を見せており「当局と関わり、オープンな対話を行います。これが私たちのゲームとコミュニティをグローバルに成長させる責任ある方法であると信じています」と公式声明を締めくくっている。

ソーレアとは

パリを拠点に2018年に設立されたソーレアは、プレイヤーがサッカー選手の公式ライセンスカードを購入し、そのカードでチームを作って対戦するオンラインゲームだ。現実の試合での選手のパフォーマンスに基づいて結果が決まる仕組みになっている。NFTカードの販売量は2021年1月以降、140か国で月間7,000万ドル(約76.4億円)を突破している。

またソーレアは先月9月にソフトバンク(SoftBank)が主導する資金調達ラウンドにて6億8,000万ドル(約745.2億円)を調達しており、企業価値が43億ドル(約4,713億円)になったとされている。

ソーレアは国内においてもコインチェック株式会社が提供するNFTマーケットプレイス「Coincheck NFT(β版)」にて、取扱いが8月より開始されている。

NFTとは

「NFT(Non Fungible Token:ノンファンジブル・トークン)」は代替が不可能なブロックチェーン上で発行されたトークンを指す。NFTの規格で発行されたトークンは、そのトークン1つ1つで個別の価値を持つ。そのためNFTを画像や映像などのデジタルデータと紐付けることで、デジタルデータの個別の価値を表現することに活用されている。

なおNFTという言葉は現在幅広く活用されており、活用するブロックチェーンやマーケットプレイスの種類によって、その機能や表現できる価値が異なる可能性があることには留意が必要だ。

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参考:英ギャンブル委員会Sorare公式声明
デザイン:一本寿和
images:iStocks/artacet・master1305

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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