ブロックチェーンで魚のトレーサビリティ情報を提供
東京都内で鮮魚店を展開する「sakana bacca(サカナバッカ)」がブロックチェーンで水産バリューチェーンをデジタル化し、漁獲物のトレーサビリティ情報を提供する取り組みを行うことが9月17日分かった。
発表によると、この取り組みは「江戸前フィッシュパスポートフェア」と題し、中目黒店と豪徳寺店にて9月24日から10月7日と、10月15日から10月28日の期間にて開催されるとのこと。水産庁「令和3年度バリューチェーン改善促進事業」により支援を受ける取り組みの一環となるようだ。
このフェアは、日本アイ・ビー・エム株式会社や楽天グループ株式会社などの企業が参加するOcean to Table Councilが主催となっている。
今回の取り組みでは、東京湾で資源管理を実践し持続可能な漁業を推進する株式会社大傳丸、有限会社中仙丸が漁獲した江戸前のスズキやタチウオなどの魚が対象となる。
これらの魚には、漁獲・加工・流通・販売までの水産バリューチェーンをブロックチェーン技術等でデジタル化するという。消費者は商品に貼付された二次元バーコードをスマートフォン等で読み取ることで「誰が・いつ・どこで漁獲した魚で、どのように自分の手元まで届けられたのか」といったトレーサビリティ情報を知ることができるとのことだ。
「sakana bacca」の運営元である株式会社フーディソンは今回の取り組みについて「本企画は、いつも食べている魚は誰が漁獲して、どのような経路を通ってお店に届いたのかという情報を消費者に提供し魚食の安全性・信頼性を高めるとともに、江戸前の魚食文化が現代まで続くことを実感してもらうために実施されるものです」と説明している。
なお今回の取り組みで採用しているブロックチェーン基盤についてフーディソンに取材したところ、ブロックチェーン食品トレーサビリティの「IBM Food Trust (IBMフードトラスト)」を利用しているとのことだった。
「IBM Food Trust 」はエンタープライズ向けブロックチェーンの「Hyperledger Fabric(ハイパーレジャーファブリック)」が基盤となっている。
また開催対象の店舗を中目黒と豪徳寺にした理由については「今回のフェア自体がテスト段階であり、先ずは一部店舗で間違いなく運用できるかを確認するため」とし、また「両店舗がsakana baccaの中でも比較的売り場面積が広く、イベント期間中に関係者や他の客の来店があっても受け入れられるようにする為」と説明をしてくれた。
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参考:フーディソン
デザイン:一本寿和
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