カルバンクラインとトミーヒルフィガーがブロックチェーン導入、綿花調達の透明性を確保

カルバンクラインとトミー ヒルフィガー、綿花調達の透明性を確保

綿花のサプライチェーン透明性に取り組むUSコットン・トラスト・プロトコル(U.S. Cotton Trust Protocol 以下、トラストプロトコル)は、新たに米アパレル企業であるPVH Corp.がネットワークメンバーに加入したことを9月9日に発表した。

PVHは「カルバン・クライン(Calvin Klein)」や「トミーヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」などのファッションブランドを有する企業だ。

トラストプロトコルは綿花生産における持続可能性に関する課題に取り組むプログラムだ。

このプログラムではインドと香港に拠点を持つブロックチェーン企業テキスタイル・ジェネシス(TextileGenesis)のプラットフォームを統合したプロトコル・クレジット・マネジメント・システム(PCMS)を通じてサプライチェーン全体の透明性を提供し、米国産綿花繊維のすべての動きを記録・検証する。 またブロックチェーンによりサプライチェーンの参加者間の取引を商品レベルで把握できるという。これによりネットワークメンバーは責任を持って生産された高品質の繊維を調達でき、サプライチェーンにおける環境・社会的リスクの低減を確保できる。

発表によると今回の加盟により、PVHは2025年までに綿花を100%持続的に調達する公約を達成できるとしている。

トラストプロトコルには2020年の発足以来、450社以上のブランド、小売業者、工場、メーカーをメンバーを迎えており、ギャップ(Gap)、バナナ・リパブリック(Banana Republic)、アスレタ(Athleta)、GILDAN(ギルダン)など参加をしている。またテキスタイル・ジェネシスのプラットフォームはH&Mグループが導入している。

最近では7月7日にリーバイス(Levi’s)、ドッカーズ(Dockers)などのブランドを展開するリーバイ・ストラウス(Levi Strauss & Co)がトラストプロトコルのメンバーに加盟している。

現在企業は「責任ある調達」をすることがSDGs推進によって求められている。自社の使用してる資源が持続可能なものであることを証明する為だ。トラストプロトコルのプロトコル・クレジット・マネジメント・システム(PCMS)を利用することでブロックチェーンによりサプライチェーンの透明性が保証される。企業が持続性を求められる社会の中、ブロックチェーンは必要となる技術となるのは間違いないだろう。

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参考:USコットンプロトコル
デザイン:一本寿和
images:iStocks/batuhan-toker

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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