米SECがVanEckビットコインETF承認再延期、最終回答は11月に

米SECがビットコインETF承認を再延期

米SEC(証券取引委員会)が、米資産運用会社ヴァンエック(VanEck)の申請しているビットコイン上場信託(ETF)の承認可否判断について延期をすることが分かった。

なおヴァンエックへの判断延期は今回で3回目となるが、最終判断の期日は2021年11月14日で、この期日にはSECより最終回答が得られる予定だ。

ヴァンエックが現在申請中のビットコインETF「VanEck Bitcoin Trust」は、昨年12月30日に米国にて初めて申請されたビットコインETFとして話題となった。ヴァンエックはこのETFをシカゴ・オプション取引所(Cboe)が運営するBZX取引所と共同で上場を目指している。

SECが9月8日に発表した通知によると、このETFは申請後に提案が一度取り下げられており、今年3月に書類を修正後再提出されていた。それ以来SECは承認可否の回答を2度延期しており、その際回答延期期日は9月15日となっていた。

なお米国では既に多くの企業がビットコインETFの申請を行っているが、未だ承認は下りていない。

またヴァンエックはSECに米国で初のイーサリアムETFの申請も行っているがこちらもSECからの回答を待っている状況だ。 SECが承認しない要因としては、暗号資産のボラティリティの高さや市場の歴史の浅さなどに対する懸念があげられる。

現在カナダとブラジルでは、既にビットコインETFとイーサリアムETFが承認され取引が行われており(ドバイでもビットコインETFは取引がスタートしている)、カナダにて発行が承認された北米初のビットコインETFである「Purpose Bitcoin ETF(BTCC)」は取引開始後2日で運用資産残高(AUM)が4億2,100万ドル(約422億3,000万円)を到達するなど順調な滑り出しをみせた。このことは投資家が暗号資産に関するETFにおいて好意的であることがうかがえる。

ETFは、証券取引所で株の売買と同じように証券会社を通じて暗号資産の価格に連動した商品の取引が出来る。

米国で暗号資産に関わるETFが承認されれば金融市場と暗号資産市場が大きく関わりを持ち、市場はさらに盛り上がるだろう。SECの11月の回答には注目だ。

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参考:SEC通知書類
デザイン:一本寿和
images:iStocks/gstraub・art12321

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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