エルサルバドルが約23億円分ビットコイン購入、法定通貨化に向け追加取得の可能性も

エルサルバドルが約23億円分ビットコイン購入

エルサルバドル政府がビットコイン400BTC(約23億円)を購入したことがナイブ・ブケレ(Nayib Bukele)大統領のツイートで分かった。

日本時間9月7日、エルサルバドル政府は200BTCを2回に分けて取得したとのことだ。

6月初旬にエルサルバドルのナイブ・ブケレ大統領は、世界の主権国家として初めてビットコインを法定通貨として採用する法案を提出し、6月8日にその法案が可決された。

そしてその法案は9月7日(エルサルバドルの現地時間)より施行され、エルサルバドルの法定通貨は米ドルとビットコインとなる予定だ。

今回の合計400BTC購入はそれに関連するものだろう。

またブケレ大統領は法定通貨化の直前までに、取得数が増える可能性も示している。はじめの200BTC購入の際に、ビットコイン購入の仲介企業が取得数を増やす意向があることを示していた。

エルサルバドルは9月7日より、国家公式のビットコインウォレット「チーボ(Chivo)」の提供を開始する予定だ。「チーボ」をダウンロードした人には30ドル相当のビットコインが付与される予定になっている。

ブケレ大統領は「チーボ」の利点について「このアプリケーションを使えば、第三者に手数料を払うことなしにビットコインやドルでの支払いを受け付けたり、スモールビジネスを開設してアプリケーションから管理したり、家族や友人からお金を受け取ったり、送金を行ったりすることができるようになります」と説明している。

なおエルサルバドルはビットコイン法定通貨化支援のために約165億円(1億5000万ドル)のビットコイン信託基金設立が同国の立法議会によって8月に承認されている。

また中米経済統合銀行(CABEI)のエルサルバドルへの融資のうち約550億円(5億ドル分)をビットコイン関連に利用することも立法議会に承認されている。

9月7日は主権国家が世界で初めてビットコインを法定通貨にするというメモリアルデーとなるだろう。ブケレ大統領はビットコイン購入を明かしたツイートに「#BitcoinDay」というハッシュタグと自国国旗をつけている。

ビットコインを国家が法定通貨にする動きには批判も多いが、エルサルバドルの今回の取り組みは世界中から大きな注目を集めることは間違いない。

参考:Twitter
デザイン:一本寿和
images:iStocks/m_pavlov・LongQuattro・NatanaelGinting

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。

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