ジャマイカが試験運用で中銀デジタル通貨発行、年末までに法改正も

ジャマイカが試験運用で中銀デジタル通貨発行、年末までに法改正も

中央アメリカに位置するジャマイカの中央銀行であるジャマイカ銀行が、同国で初となる中央銀行デジタル通貨(CBDC)の発行に成功したことを8月9日に発表した。

ジャマイカ銀行は今年8月からCBDCの試験運用を開始しており、この試験運用が終わる今年12月までに2億3,000万ジャマイカドル(約1億6,000万円)分のCBDCを発行し、預金取扱機関や公認の決済サービスプロバイダーなどに配布する予定とのことだ。

今回のCBDCの発行はジャマイカの財務大臣やジャマイカ銀行総裁などが参加した式典の中で実演されたとのこと。式典でナイジェル・クラーク(Nigel Clarke)財務大臣はCBDCの重要性を強調し、今年度末までにCBDCに伴う法改正を実施することを明言したとのことだ。

ジャマイカのCBDCは国民が直接アクセス可能なリテール型のCBDCとなっている。CBDCの発行により効率的かつ安全な支払い手段を国民に提供するとともに、金融機関の現金管理コストを削減することができるとのことだ。

なおジャマイカのCBDC発行に付随する技術的なサポートはアイルランドの企業eカレンシー・ミント(eCurrency Mint)が務めている。

参考:Bank of Jamaica
images:iStocks/Ninja-Studio・bodrumsurf

この記事の著者・インタビューイ

小俣淳平

「あたらしい経済」編集部 一橋大学2年生 真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。