JCBとデータチェーン、異種分散型台帳間の相互接続について共同研究開始

JCBとデータチェーン、異種分散型台帳間の相互接続について共同研究開始

株式会社ジェーシービーと株式会社Datachain(データチェーン)が、異種分散型台帳間の相互接続・流通(インターオペラビリティ)の実現に向け、共同研究を開始したことを8月11日発表した。

異種分散型台帳とは、特定の帳簿管理者を置かずに、参加者が同じ帳簿を共有しながら資産や権利の移転などを記録していく情報技術だ。

Datachainはインターオペラビリティに関する技術に強みを持つ企業で、ブロックチェーンを相互的に運用可能にするフレームワーク「Cross Framework」の開発や今年3月より株式会社NTTデータとブロックチェーン間のインターオペラビリティ実現に向け技術連携も開始している。

リリースによると両社は、共同研究の第一段階として第三者による仲介に依存しない異種分散型台帳間の相互接続・流通の方式の技術的有用性の検証を目的に協議を開始したとのこと。なお今回は、サービス利用者が管理者に秘密鍵を渡すことなく、取引の自動実行を行えるインターオペラビリティ手法の「Relay方式」にて検証を進めるようだ(他には「HTLC方式」がある)。

具体的な協議内容として次の3点が発表されている。

(1)エンタープライズの商用サービスに適しているインターオペラビリティ方式の比較評価

(2)中国国家情報センターが主導する、中国の国家ブロックチェーンプロジェクトBSN(ブロック​チェーン・サービス・ネットワーク)を始めとする、インターオペラビリティ実現のためのシステムの構成・機能の分析

(3)Interchain FoundationおよびCosmosプロジェクトによって策定が進んでいる、ブロックチェーン同士の相互運用性を担保するための仕様標準であるIBC(Inter Blockchain Communication)ProtocolおよびDatachainが保有するソリューションの活用に関する詳細検討

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デザイン:一本寿和
images:iStocks/vectortatu

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。