大手資産運用企業ステート・ストリート、暗号資産のファンド管理サービス発表

ステート・ストリート、暗号資産のファンド管理サービス発表

大手資産運用企業の米ステート・ストリート(State Street)が同社のプライベートファンドの顧客にデジタル資産と暗号資産のファンド管理機能を提供することを7月29日に発表した。

ステート・ストリートは企業向け暗号資産データおよびソフトウェアのリーディング・プロバイダーであるルッカ(Lukka)との提携により、ファンド管理機能提供を実現した。具体的にステート・ストリートは、デジタル資産および暗号資産に関する収集、標準化、照合、処理、報告など財務分析や会計処理においてプライベート・ファンドの顧客をサポートする。

2020年12月にステート・ストリートがルッカのシリーズC資金調達ラウンドで投資を行なった後に、ファンド管理機能提供に関して具体的に取り決めていったとのことだ。

ステート・ストリート・デジタルの責任者であるナディーン・チャカー(Nadine Chakar)氏は次のようにリリースでコメントしている。

デジタル資産の人気の高まりは衰える気配がなく、ステート・ストリート・デジタルは、顧客の高まる要求に応えるために、デジタル資産のサービスモデルをさらに発展させるために必要なインフラを構築し続けることを約束します。ルッカのソフトウェアとデータを活用して、デジタル資産および暗号資産のファンド管理機能をオルタナティブ・マネージャーに拡大することは、当社のデジタル・ソリューション・セットをさらに進化させるものであり、非常にエキサイティングな展開となります。

またルッカのCEOであるロバート・マテラッツィ(Robert Materazzi)氏は次のようにコメントしている。

ステート・ストリートは、次世代のファンド管理の先駆けとなる活動を行っています。大規模で伝統的なファンドは、提供するサービスに暗号資産を追加することを急速に検討しており、その結果、ステート・ストリートのような既存の信頼できるサービス・プロバイダーにファンド管理を依頼することになります。ステート・ストリートは、暗号資産をサポートする機能を構築することの重要性をいち早く認識しており、ファンドがポートフォリオの多様化を迅速に検討している中で、ステート・ストリートと提携できることを誇りに思います。

参考:ステート・ストリート
デザイン:一本寿和
images:iStocks/metamorworks

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。