コインチェック、日本初のIEO銘柄「パレットトークン(PLT)」取扱い開始。一時10倍以上の価格高騰

コインチェック、日本初のIEO銘柄「パレットトークン(PLT)」取扱い開始

コインチェック株式会社が同社の暗号資産取引所Coincheckで、パレットトークン(Palette Token/PLT)の取扱い開始したことを発表した。

パレットトークンは、「Coincheck IEO」にて国内としては初めてIEO(Initial Exchange Offering)が実施されたトークンだ。

IEO(Initial Exchange Offering)とはトークンによる資金調達を暗号資産取引所が支援し、具体的には主体となって発行体のトークンを販売するモデルのこと。海外の取引所では多くのIEO事例があるが、日本国内のIEOの事例は今回が初となる。

なおパレットトークンは7月1日から15日まで「Coincheck IEO」で抽選販売への申し込みが実施されていた。

その後7月20日に順次抽選およびトークン受渡しが行われ、7月27日12:00に取引所での取り扱いが予定されていたが、コインチェック社のシステム不具合が発生したことが報告された。

コインチェックの発表によると、一部のユーザーに対しトークン配布の遅延や、トークン配布されず日本円が返金されてしまう事象、ユーザーの申込費用の一部(1ユーザー54円)がロックされてしまう事象などが21日に報告された。

それによって27日の予定だった取り扱いが延期され、本日7月29日12時に正式に取り扱いが開始した流れになる。

一時10倍以上の価格高騰

事前の抽選販売では「4.05円/PLT」で販売されていたパレットトークンだが、上場後価格が高騰、一時は約46円/PLTの価格をつけた。本記事執筆7月29日14時30分現在は20円前後の価格を推移している。

なお過去の他のIEOの事例を振り返っても、IEO銘柄の一般取引開始直後の価格は不安定であり、急落するリスクもあるため、投資家の方は十分な注意が必要だ。

パレットトークンとは

「Coincheck IEO」を利用してPalette Token(PLT)を発行したのは株式会社Hashpalette(ハッシュパレット)だ。

Hashpaletteはマンガやアニメ、スポーツ、音楽のための次世代NFTプラットフォーム「Palette(パレット)」を開発している企業。パレットはコンソーシアム型ブロックチェーンプラットフォームであり、NFT(ノンファンジブルトークン)を利用したコンテンツ流通に最適化されたブロックチェーンネットワークとのこと。現在テストネットが稼働中で、パレットコンソーシアムにはコインチェック株式会社も参加している。

デザイン:一本寿和
images:iStocks/Ninja-Studio・BadBrother

この記事の著者・インタビューイ

設楽悠介

「あたらしい経済」編集長/幻冬舎コンテンツビジネス局局長 幻冬舎でブロックチェーン/暗号資産専門メディア「あたらしい経済」を創刊。同社コンテンツビジネス局で電子書籍事業や新規事業を担当。幻冬舎コミックスの取締役兼務。「Fukuoka Blockchain Alliance」ボードメンバー。福岡県飯塚市新産業創出産学官連携協議会委員。ポッドキャスターとして、Amazon Audible original番組「みんなのメンタールーム」や、SpotifyやAppleにてweb3専門番組「EXODUS」や「あたらしい経済ニュース、ビジネス系番組「二番経営」等を配信中。著書『畳み人という選択』(プレジデント社)。