コロンビア中央銀行、ブロックチェーン基盤で債券の試験運用開始

コロンビア中央銀行、ブロックチェーン基盤で債券の試験運用開始

コロンビアの中央銀行である「Banco de la Republica」がブロックチェーン技術を活用し債券を発行・償還する試験運用を開始したことを7月23日に発表した。期間は約6ヶ月間とのことだ。

この試験運用で用いられるブロックチェーン基盤はLACChainだ。LACChainはラテンアメリカ・カリブ地域におけるブロックチェーン・エコシステムの発展のために米州開発銀行グループのイノベーション・ラボを中心にブロックチェーン環境のさまざまなアクターが統合されたグローバルアライアンスである。現在、LACChainはHyperledger Besu上で機能している。

またこの債券はコロンビアの主要銀行である「Banco Daviviienda」が発行し、投資家へ販売する目的を持つ引受人は米州開発銀行が行う。また「Banco de la Republica」はブロックチェーンネットワークのオブザーバーノードとして機能する予定となっている。

この取り組みの目的は、債券の発行から満期までのライフサイクルにおいて、ブロックチェーン技術の利点を検証しようとするものとのことだ。ブロックチェーン技術を活用したメリットとして考えられているのは、オペレーションコストの削減、処理時間の最適化、オペレーションのトレーサビリティーとセキュリティの効率化、情報の非対称性の解消、財務リスクの管理強化などである。

参考:ledgerinsights
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Ninja-Studio・VanReeel

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。