暗号資産取引所FTXがソフトバンクらから約1,000億円調達、企業価値は約2兆円へ
暗号資産(仮想通貨)取引所FTXがシリーズBラウンドで約1,000億円の株式での資金調達を行なったことを7月20日に明らかにした。FTXのCEOであるサム・バンクマン・フリード(Sam Bankman-Fried)氏がツイートしたことで明らかになった。またFTXは企業評価額約2兆円で調達を行なった。そしてこの資金調達は投資銀行を仲介者とせず、ベンチャーキャピタルのParadigm、Ribbit、BTIGと直接連携して取引を成立させたとのことだ。
このラウンドに参加した投資家は、Softbank、Coinbase Ventures、Paradigm、Sequoia Capital、Ribbit Capital、Third Point、Lightspeed Venture Partners、 Sino Global Capital、Multicoin Capital、Paul Tudor Jones family、VanEck、Circle、Izzy Englander、Alan Howardなど計60以上とのことだ。
FTX CEOのサム・バンクマン・フリード氏はメディアThe Blockの取材に対して「最終的にこの状況にかなり興奮しています。クリプトネイティブではない投資家たちに、会社のビジョンを説明するのには時間がかかりました。しかし、ビジネスモデルはとてもシンプルです」と答えている。
またメディアForbesによれば、暗号資産取引所バイナンスのCEOであるCZ(Changpeng Zhao)氏は2019年に投資したFTXの株式を全て売却したとのことだ。
そのことに対して、CZ氏は「FTXの驚異的な成長を目の当たりにし、非常に満足していますが、完全に株式を売却しました。今回の株式の売却は、通常の投資サイクルの一環であり、良好な条件で完了したと説明しています。私たちはまだ友人ですが、もう資本関係はありません」とForbesに説明している。
そしてサム・バンクマン・フリード氏はForbesの取材に対して「株式公開(IPO)については、私たちが積極的に考えていくことであり、具体的にどのような結末になるかはわかりません。
ですから、私たちがやりたいのは、その気になれば公開できる状態にすることであり、その準備はできています。株式公開の必要性について、時を告げるための時計は存在していません」と答えている。
参考:サム・バンクマン・フリード
デザイン:一本寿和
images:iStocks/BadBrother