イーサリアムへの投資需要の先取りが狙い、フィデリティ・デジタルが人員を70%増強へ

イーサリアムへの投資需要の先取りが狙い、フィデリティ・デジタルが人員を70%増強へ

フィデリティ・デジタル・アセット(Fidelity Digital Assets)が、機関投資家からの暗号資産(仮想通貨)サービスへの需要が高いことから、人員を約70%増強する予定であるとブルームバーグが7月12日に報じた。

具体的に、フィデリティ・デジタル・アセット社長のトム・ジェソップ(Tom Jessop)氏は約100人の従業員を増やす予定だとブルームバーグへ取材で語っている。

またトム・ジェソップ氏は「2020年はパンデミックが始まったときにビットコインへの関心が高まったことで、この分野にとって本当に画期的な年でした。そして現在は、イーサリアムへの関心が高まっているので、その需要を先取りしたいと考えています」とブルームバーグへ答えている。

さらにトム・ジェソップ氏は「ビットコインは、多くの機関投資家の投資の入口となっていましたが、今ではこの分野で他に何が起こっているのかを知るきっかけになっています。そしてこの領域における大きな変化は、新規および既存の顧客の多様な関心に現れています」とも答えている。

フィデリティ・デジタル・アセットの初めの顧客は、ファミリーオフィスやヘッジファンドに集中していたが、現在は資産クラスとして暗号資産を保有したいと考える退職基金や企業にまで拡大しているとのことだ。

編集部のコメント

現在フィデリティ・デジタル・アセットは米暗号資産運用企業ブロックファイ(BlockFi)と提携して、機関投資家向けにビットコインを担保にした米ドル融資サービスなどを提供しています。その他のサービスも現状はビットコイン関連のものだけですが、イーサリアムにも注力していきたいとのことですので、サービスの種類が増えていくのではないでしょうか。

参考:ブルームバーグ
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Максим-Ивасюк・alphaspirit

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。