米ワイオミング州、DAO(自律分散組織)を法人承認

米ワイオミング州、DAO(自律分散組織)を法人承認

DAO(自律分散型組織)のアメリカン・クリプトフェッド・ダオ(The American CryptoFed DAO)がワイオミング州で初めて法人として承認されたことが7月4日に明らかになった。

ワイオミング州は今年2月にDAO(自律分散型組織)が州の有限責任会社として登録することを認める法律を導入し、今年7月から発効している。この法律により、州に登録されたDAOは法人として扱われることになり、DAOの法的なリスクが解消されることになる。

アメリカン・クリプトフェッド・ダオはブロックチェーンベースの独自通貨デュカット(Ducat)の構築を目指すDAOであり、ロック(Locke)と呼ばれるガバナンストークンによって組織の意思決定が行われている。このDAOはブロックチェーン基盤としてEOSを選択している。

なおプレスリリースによると同組織は7月1日にワイオミング州から、米国で法的に認められた最初のDAOであるとの通知を受け取ったとのことだ。

アメリカン・クリプトフェッド・DAOの代表であるマリアン・オア氏は「ワイオミング州は、米国におけるデジタル資産の代表的な司法権であり、今回のDAO法により、ワイオミング州は間違いなく世界でトップのブロックチェーン法域となります。これが意味するのは、大衆に受け入れられる真のデジタル通貨の作成が可能になったということです」と述べている。

アメリカン・クリプトフェッド・DAOが発行するデジタル通貨(デュカットおよびロック)はゼロ・インフレ、ゼロ・デフレを目指して設計されており、小売店の決済手段の一つとして普及することを目標としているとのこと。将来的にはアメリカン・クリプトフェッド・DAOのデジタル通貨を利用することで、自治体や加盟店が処理手数料をかけずにデジタル取引を行うことが可能になるとのことだ。

参考:The American CryptoFed DAO
デザイン:一本寿和
images:iStocks/berya113・Дмитрий-Ларичев

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。