金融機関がKYCデータ連携へ、英HSBCが「UAE KYC ブロックチェーン・コンソーシアム」参加

金融機関がKYCデータ連携へ、英HSBCが「UAE KYC ブロックチェーン・コンソーシアム」参加

英大手銀行HSBCが公的機関ドバイ・エコノミー(Dubai Economy)設立の「UAE KYC ブロックチェーン・コンソーシアム」へ参加し、稼働を開始したことを6月27日に明らかにした。

「UAE KYCブロックチェーン・コンソーシアム」が提供するプラットフォームはUAE規制当局と金融機関の間で検証済みのKYCデータを交換するための国家的なエコシステムだ。

HSBCがこのプラットフォームに加わることで、投資家は他の銀行ですでに検証されているKYCデータを使い、他の国際銀行にデジタルで口座を開設することができるようになる予定だ。さらにブロックチェーンソリューションを介して、銀行間でP2P取引でのデータ共有が可能になるとのことだ。

ドバイ・エコノミーの事業登録・ライセンス部門の開発・フォローアップ部門のディレクターであるオマール・アル・メヘイル(Omar Al Mehairi)氏は「ドバイ・エコノミーは、HSBCがUAE KYCブロックチェーン・プラットフォームで稼働することを喜ばしく思います。投資家は、国際的な銀行にデジタルで銀行口座を開設するという選択肢が増えました。

UAE KYCブロックチェーン・プラットフォームは、銀行との関係構築にかかる時間を大幅に短縮することで、投資家の銀行口座開設のプロセスを一変させました。これによりUAEのビジネスの立ち上げやすさに関する指標の順位が向上するでしょう」とコメントしている。

HSBC UAEのグループ・ジェネラル・マネージャーでHSBC中東の国際部門責任者であるアブドルファッタ・シャラフ(Abdulfattah Sharaf)氏は「UAEにおけるHSBCの野心的な成長戦略は、UAE KYCブロックチェーン・プラットフォームなどのデジタルインフラへの投資によって支えられています。

ドバイ・エコノミーから最新のKYCデータに直接アクセスできるようになることで、お客様へのサービスが迅速になり、お客様のコアバンキングのニーズにもっと集中できるようになります」とコメントしている。

参考:プレスリリース
デザイン:一本寿和
images:iStocks/gesrey・dalebor

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。

合わせて読みたい記事

米コインベースが2種類の「XRP先物」をCFTCへ申請、4/21以降に提供開始予定

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)傘下のデリバティブ部門コインベースデリバティブズ(Coinbase Derivatives)が4月3日付で、暗号資産エックスアールピー(XRP)の2種類の先物商品「XRPフューチャーズ(XRP Futures)」および「ナノXRPフューチャーズ(nano XRP Futures)」の提供に向けた自己証明書(Self-Certification)を、米商品先物取引委員会(CFTC)に提出した