BCトレーサビリティのサーキュラー、約15.3億円の資金調達

サーキュラー、約15.3億円の資金調達

ブロックチェーントレーサビリティスタートアップのサーキュラー(Circulor)がシリーズAにて1,400万ドル(約15.3億円)の資金調達を行ったことを6月10日発表した。調達した資金は北米およびアジア地域におけるサーキュラーのプレゼンス(存在感)の拡大に利用されるとのことだ。

今回の資金調達ラウンドには、持続可能性を重視するスタートアップ企業に焦点を当て投資を行っているカルフォルニア拠点のVCであるWestlyGroup(ウェストリーグループ)が主導したとのこと。同社は過去にもTesla(テスラ)やLuminar(ルミナー)といった自動車業界のリーディングカンパニーに早くから投資している企業である。

その他投資家にはSalesforce Ventures(セールスフォースベンチャーズ)、BHP Ventures(BHPベンチャーズ)、Sky Ocean Ventures(スカイオーシャンベンチャーズ)、Future Positive Capital(フューチャーポジティブキャピタル)、24Haymarket(24ヘイマーケット)が参加している。

なお今回の出資によりウェストリーグループの創業者兼マネージングパートナーであるスティーブ・ウェストリー(Steve Westly)氏がサーキュラーの取締役に就任するとのことだ。

サーキュラーは企業向けにブロックチェーンを活用したトレーサビリティプラットフォームを提供する企業。サプライチェーンを完全に分析、追跡、管理をすることで企業の「責任ある調達」の支援を行っている。またそれにより構築された信頼性の高い原材料の管理チェーンに対し、持続可能性やその他のESGデータを添付できるとしている。

サーキュラーの既存投資家には、Boeing HorizonX(ボーイング)、Volvo Cars Technology Fund(ボルボ)、Jaguar Land RoverのCVC部門(ジャガー)などがおり、ボルボでは電気自動車のバッテリーに使用される鉱物の「コバルト」をサーキュラーのプラットフォームを利用し追跡を行っている。

サーキュラーのCEOであるダグラス・ジョンソン・ポエンスゲン(Douglas Johnson-Poensgen)氏は「私たちは、世界で最も複雑な産業界のサプライチェーンをより透明化し、人々や地球の搾取を防ぐことを使命としています。Traceability-as-a-Serviceは、世界の主要ブランドにとって急速に必要とされるようになってきており、今回の資金調達により、インパクトと収益の成長を加速させることができます」とリリースにてコメントしている。

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参考:Circulor
デザイン:一本寿和
images:iStocks/noLimit46・BadBrother

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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