【取材】ビットフライヤー、BTC/JPYペアでの日米クロスボーダー取引開始(bitFlyer USA CEO 加納裕三)

ビットフライヤー、BTC/JPYペアでの日米クロスボーダー取引開始

暗号資産(仮想通貨)取引所を運営する株式会社bitFlyer(ビットフライヤー)が、日本のbitFlyerのユーザーと子会社であるbitFlyer USAのユーザーの間でのBTC/JPYのクロスボーダー取引が可能になったことを6月3日に発表した。ちなみにbitFlyerは2020年9月にbitFlyer EUROPEによる欧州・日本間のクロスボーダー取引サービスを開始している。

リリースにてbitFlyerは「bitFlyer USA のお客様は、既存のアカウントを利用したまま、より流動性の高い当社の BTC/JPY ペア取引が可能になります。加えて、BTC/JPY ペアの更なる流動性向上が期待されます」と説明している。

これによりbitFlyer USAおよびbitFlyer EUROPEのユーザーは取引時のスプレッドリスクやスリッページリスクを軽減でき、より安全で円滑な取引を期待できるようになるとのこと。

なおスプレッドリスクとは異なる板において価格差や金利差が発生しうるリスクのことで、スリッページリスクとは為替レートが変わり、約定金額が変更しうるリスクのことである。

あたらしい経済編集部はbitFlyer USA, Inc. CEOの加納裕三氏へ取材を行った。

bitFlyer USA CEOの加納裕三氏へ取材

ー昨年9月にbitFlyer EUROPEでクロスボーダー取引が開始されましたが、具体的にどのような効果がありましたか?

加納裕三(以下:加納):2020年9月のサービス提供以来、欧州の機関投資家のお客様を中心に、日本のbitFlyerのBTC/JPYペア取引を行いたいという要望・お問い合わせが増加しています。

結果、クロスボーダー取引における収益も右肩上がりで増え続けています。 取引を開始くださったお客様からは、日本における当社のこれまでの運営実績がセキュリティ面や流動性の面で評価されている様子です。

ー日米でクロスボーダー取引が可能になれば、具体的に何が素晴らしく、そしてどのような状況が生まれるとお考えでしょうか?

加納:2021年の暗号資産市場は過去最大に盛り上がっていますが(世界のビットコイン取引高に占めるUSD建ての取引が約80%)、その中でも米国は、機関投資家の積極的な市場参加が顕著です。

日米のクロスボーダー取引の提供により、米国の機関投資家が日本のbitFlyerのBTC/JPYペアを取引することが可能になりました。日本の流動性を世界に提供すると同時に、世界の流動性を日本に還元することで、結果的には日本が世界の相場を牽引するような状況も生まれるかもしれません。

各国の法令を遵守した形でサービスを提供するグローバル企業としてお客様にお喜びいただけるサービスを提供し続けてまいります。ご期待下さい。

参考:bitFlyer

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。

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