プラダとカルティエ、LVMHのブロックチェーンコンソーシアム「Aura」に参加
LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)が、同社展開のブロックチェーンコンソーシアム「Aura(オーラ)」にプラダ及びカルティエが参加したことを4月20日発表した。
「Aura」はラグジュアリーブランド向けのトレーサビリティプラットフォームとして、Microsoft(マイクロソフト)、ConsenSys(コンセンシス)の協力のもと、エンタープライズ向けブロックチェーン基盤「Quorum(クオーラム)」を利用し開発されている。なお「Aura」はすでにLVMH傘下のルイ・ヴィトン、ブルガリ、ウブロにて活用がされている。
LVMHのマネージング・ディレクターであるトニ・ベローニ(Toni Belloni)氏は「Auraブロックチェーンコンソーシアムは、私たちのセクターにとって、製品をよりよく知るためのシンプルなソリューションを提供することで、お客様とのつながりを強化する絶好の機会です。このプロジェクトで他の高級ブランドと手を組むことで、私たちは透明性とトレーサビリティーをリードしています。他の一流プレイヤーが我々のアライアンスに参加してくれることを期待しています」とリリースにてコメントしている。
編集部のコメント
「AURA」は高級ブランドが消費者と直接コミュニケーションをとるための新しい方法として利用されており、素材の品質、職人技、創造性に関する独自のストーリーを伝え、クライアントとブランドの関係を強化することを目的としています。
消費者は「Aura」によって材料の原産地から販売時点、中古市場に至るまでの製品の情報を追跡出来るようになっており、その商品が正規品であることが確認でき、製品のお手入れ方法の確認、保証サービスの表示、アフターセールスについても受けられる仕組みもあります。
また、これらの情報はブランド公式アプリを使用することで、製品に関する詳細を記載した証明書を入手できる仕組みとなっています。
なお昨年11月にはLVMH傘下であるスイス高級時計ウブロがすべての時計に電子パスポートと保証システムを導入し、その情報が「AURA」のブロックチェーンネットワークに登録されることが発表されています。
LVMH、リシュモン、ケリングは世界3大ラグジュアリー・コングロマリット(直接の関係を持たない複合企業体)と呼ばれています。カルティエはリシュモングループ傘下であり、今回の発表によりラグジュアリー業界にて大きなシェアを持つ2社が同じコンソーシアムに関わることになります。
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コメント:大津賀新也(あたらしい経済)
参考:LVMH
(images:iStock/KreangchaiRungfamai・antoniokhr)