【IEO締切間近】今迷っている方に読んでいただきたい、暗号資産NAC(NOT A HOTEL COIN)でできること(大久保貴之 / 岡本伊津美)

特集 あたらしい経済インタビュー

設楽悠介

IEO締切間近、暗号資産NAC(NOT A HOTEL COIN)を徹底分析

2022年にラグジュアリーな全国各地の別荘に、宿泊できる権利をNFTとして発行し、日本のWeb3プロジェクトとして大きな成功を収めたNOT A HOTEL。同社は現在NOT A HOTEL DAOを立ち上げ、自社の独自暗号資産「NAC(NOT A HOTEL COIN)」の発行をIEO(Initial Exchange Offering)を進めている。

あたらしい経済編集部は、IEO申し込み受付中の最中、NOT A HOTEL株式会社 取締役CTO 大久保貴之氏、 NOT A HOTEL DAO株式会社 Web3コミュニティマネージャー 岡本伊津美氏を取材。締め切りが迫る「NAC」IEOについてや、「NAC」のユーティリティ、RWA(現実資産)とWeb3技術を融合させたNOT A HOTEL DAOの今後の取り組みなどについて取材した。

NOT A HOTELとは?

–NOT A HOTELのサービスについて教えてください。

岡本:私たち「NOT A HOTEL」は、その名の通りホテルではなく別荘を販売している会社です。

重要な私たちのキーワードは、「超クリエイティブ」。このキーワードにこだわって、別荘を作っています。「本当にこんな所に別荘をつくることができるの?」といった、例えば海の目の前や、岩の上、山頂、崖の中などに建築をしています。そしてそれぞれの物件は著名な建築家やデザイナーとタッグを組んでいます。建築費も一棟で計算すると数十億円規模。個人ではなかなか購入できない「超クリエイティブ」な別荘です。

そして全国のNOT A HOTELの部屋は、統一規格のスマートホームを導入しています。どこに泊まっても、自分のスマホで使い勝手よく、部屋の照明の調整やテレビの操作、サウナや水風呂の温度調整などを行なっていただけます。NOT A HOTELという言葉通り、まさにホテルではなくご自身の別荘や家のように、初めて泊まっても迷わないようになっています。

NOT A HOTEL 公式サイトより

このような別荘が日本各地に複数あり、それを年10泊から購入できる不動産商品として販売しているのが私たちのサービスです。また購入した物件だけではなく、全国にある全てのNOT A HOTELが利用できる仕組みや、購入した物件の泊数を使って提携している海外ホテルへの宿泊も可能なサービスも用意しています。ご自身で別荘を購入いただくより、これらの付帯価値もあることがNOT A HOTELの魅力的な部分です。

Web3を活用した理由は?

–不動産商品として法定通貨で購入できるサービスからはじめて、次にNFTの活用がスタートしましたよね。それを取り入れた理由や、どのように活用したかについて教えてください。

大久保:NOT A HOTELは使いたい分だけ不動産物件を購入いただく仕組みなのですが、その予算として数千万円から、物件によっては億単位が必要でした。それなりの金額で、さらに当時は物件が出来上がっていないタイミングでもあったので、購入に躊躇している方もいらっしゃいました。

もう少し多くの方に購入いただけるようにできないか。そう考えて色々と検討した結果、NFTを活用して会員権を販売し、小口化するというアイデアに至ったんです。そして2022年8月2日から、年1回泊まれる47年間の権利をNFTとして125万円から販売させていただきました。おかげさまでご好評いただき、私たちの提供できる宿泊枠の限界まで購入いただいたので、現在は販売を一時停止している状況です。

–そんなNFTの成功の後、今回はFungible Token、いわゆる暗号資産を発行するというチャレンジに、私も驚きました。なぜ暗号資産を発行しようと考えたんですか?

岡本:私たちの別荘を、多くの方に使っていただきたい。できれば使われない日がないように稼働率を上げたいと考えて発行したのが、前述のNFTです。だからNFT保有者の年1回泊まれる日はランダムで割り当てるという仕組みにしたんです。NFTを会員権として使い、不動産より安価に提供する代わりにランダムにする。それによって稼働率を上げることを狙っていました。

おかげさまで好評いただき、稼働率も上昇、そしてこれ以上物件が増えないとNFTの販売ができない、という状況になったんです。それをどう解決するか。そう考えた時に、いっそうのことNOT A HOTELを作るところから、Web3を活用してみんなでできないかという発想が生まれたんです。

それが今回の「NOT A HOTELをみんなで保有、みんなで利用。」というコンセプトの、NOT A HOTEL DAOのアイデアです。暗号資産「NAC(NOT A HOTEL COIN)」の発行し、私たちの物件であるRWA(現実資産)と、Web3技術を融合させたエコシステムを構築するに至りました。

レンディングで「宿泊」or「NAC」を増やす

— 「NAC」を保有すると、具体的にどのようなことができるのでしょうか?

岡本:「NAC」には様々な活用方法があります。

まず1つ目はレンディング(貸し付け)で、メリットを受け取っていただくことです。「NAC」を一定期間レンディングしていただくことで、その報酬として宿泊できる権利を得ていただくという利用方法です。レンディングに必要な「NAC」の枚数は物件や日程ごとに異なりますが、例えば北軽井沢の「BASE S」の場合は、通常の宿泊費用が10万円程度のところ、*30万円分の「NAC」を1年間貸し出していただくことで、宿泊いただける権利をお渡しできるという仕組みです。 *IEO記念キャンペーン価格

そしてレンディング期間が終わると、もちろん「NAC」はお返しします。つまり通常10万円消費すれば宿泊できる物件に、30万円分の「NAC」を貸し付けることで、日本円や「NAC」を消費せず宿泊できるという仕組みです。

–あくまで仮の話ですが、「NAC」の価格がレンディングの前後で変動しなかった場合、【30万円分の「NAC」を買う→それをレンディングして1泊する→期間後に30万円分の「NAC」が戻ってくる】となる。仮にこういう条件が揃えば、実質1回無料で泊まれることになりますね。

岡本:そう捉えることもできますね。そしてこのレンディングには宿泊できる権利だけではなく、もう1つの選択肢を用意しています。

「NAC」を貸し付けて「NAC」で金利を受け取ってもらう仕組みです。宿泊できる権利はどうしても物理的に在庫に限りがありますが、「NAC」を増やすレンディングは制限なく利用いただけます。レンディング期間180日で年利2%、360日で3%の、2つの期間をお選びいただけます。また今回IEO記念として、 5日間限定で年利10 %(180日間)のお得なキャンペーンも実施します。2024年の期間限定キャンペーンですので、ぜひIEOで「NAC」を入手した方は利用していただければと思います。

持っているだけで泊まれるプレゼントキャンペーンも

–「NAC」をレンディングする以外には、どのようなことができるのですか?

岡本:保有するだけでキャンペーンに参加できる特典もあります。来年春頃開始予定ですが、毎月5名の方に「NAC」を保有しているだけで宿泊券をプレゼントするキャンペーンを実施します。1万円分の「NAC」を持っているだけで、参加できるようにする予定です。NOT A HOTELで現状最高額の石垣島の物件の宿泊権のプレゼントも計画しています。そもそも「NAC」を持っているだけでもいい事があるかも、というサービスです。

大久保:このキャンペーンについて補足すると、抽選は「NAC」の保有量と保有期間に応じて当選確率が上がるような設計を予定しています。だから1万円からでもチャンスはあるものの、レンディングせず多くを保有していることで当選確率が上げられるわけです(レンディング分はキャンペーン対象にならない)。レンディングとキャンペーン、どっちがいいか、悩んでいただく楽しみ方もあると思います。

また私たちの発行する「NAC」の総量は公開されていますし、どのぐらいの人がレンディングしているか想像もできると思っています。そこで自分がどの程度「NAC」を保有していたら当選確率が高いかを計算できるのではと思っています。Web3業界の方々はこういうことを考えるのが得意だと思うので、ワクワクしていただける仕組みではないかと思っています。

NOT A HOTELでの決済に使う場合は値下がりリスクの心配がない

岡本:そしてさらなる「NAC」利用方法として、NOT A HOTELのお食事やテスラのカーレンタルなど、宿泊に付帯するサービスの決済に使っていただけます。シンプルに「NAC」を暗号資産として使えるわけです。

ちなみにこの決済にもお客様にデメリットがないような設計にしています。「NAC」は暗号資産なので価格は変動します。今回のIEOは1,000円/「NAC」で購入いただくのですが、「NAC」をNOT A HOTELの付帯サービスで使おうとした際、仮に価格が1,000円を下回っていた場合でも、特別割引施策として1「NAC」を1,000円相当で使っていただけるようにします。

–なるほど、「NAC」をNOT A HOTEL内で使う分には損しないってことですね。では「NAC」が値上がりしたらどうなるんですか?

岡本:その場合は、もちろんその上がった値段相当で使っていただけます。1「NAC」を1,000円で購入して、仮に2,000円になったら2,000円分のサービスに決済いただけますので、ご安心ください。

まとめると「NAC」は、①レンディングで宿泊券もしくは「NAC」を金利のように受け取る、②保有するだけで毎月宿泊券が当たるキャンペーンに参加できる、③NOT A HOTELへの支払いに使える、この3つのサービスで利用できます。

IEOの概要、参加方法は?

–この「NAC」を入手できる、現在申し込み受付中のIEOについて教えてください。

大久保:今回IEOで募集するのは総額20億円分の「NAC」です。購入したいという方は、1「NAC」1,000円、1口10,000円分10「NAC」からGMOコインさんで購入申し込みいただけます。現在受付中で、締切は2024年12月7日08:59までです。締切まで残り数日になりました。ご興味ある方はぜひ「NOT A HOTEL COIN の販売及び取扱いに関する 開示情報」もご確認いただき、お申し込みいただきたいです。

そしてNOT A HOTEL DAOが発行する「NAC」は透明性と公平性を重視した初期分布、そして無限発行トークン、ロックアップという設計を採用しています。これらの設計はプロジェクトの持続可能性と成長を支え、健全で安定した市場形成を目指すために行っています。

初期分布においてはユーザーに80%を割り当てていまして、今回の20億円分(200万「NAC」)がこの80%です。公平な市場環境を実現するため、よくあるVCらを含めた関係者への事前配布は行っていません。ユーザーの80%の「NAC」が、ほぼ最初の市場に占める割合になります。

トークン無限発行の理由

大久保:また「NAC」は無限発行トークンです。そうした理由としては、NOT A HOTEL DAOを成長させていく上で、ユーティリティーを拡大するための柔軟な仕組みが必要だからです。

NOT A HOTELは、今後さらに拠点を増やし、プロジェクト規模を拡大していくことを考えています。それに伴って、「NAC」を通じてNOT A HOTELを利用したいという需要が高まっていくと考えております。そのためNOT A HOTEL DAOで必要に応じて「NAC」を追加発行して資金を調達できるようにしています。そうすることで新しい別荘を作ったり、サービスの提供の範囲を広げたりと、成長を続けていくための設計なんです。

無限発行といっても計画性のない追加発行を行うわけではありません。「NAC」の追加発行はあくまでも現物の不動産の取得予定と連動して行っていきます。追加発行のタイミングは、NOT A HOTELに泊まりたい、レンディングしたいという需要が高まって、物件が新たに必要になってくるという状態に限られます。

追加発行したからといってトークン価値が希薄化するわけではなく、ユーティリティーが拡大して、より「NAC」ホルダーの皆さまにとって提供できるものが増えていく、利用価値が高まっていくという仕組みを目指しています。

ロックアップの狙いは?

–IEOで購入したトークンのロックアップについて教えてください。

大久保:IEOで購入された「NAC」の90%がロックアップされて、それが翌々月から段階的に15%ずつ解放されていくという仕組みを採用しています。これはまず「NAC」の価格変動の緩和が目的です。この設計で短期における急激な価格変動の抑制ができると考えています。また1年という期間ではなく、IEO翌々月から6カ月間で段階的に解放されるベスティング設計で、安定性と流動性の早期回復が両立できるように考えています。

またロックアップというと、一般的には何にも使えないと想像されるかもしれませんが、「NAC」レンディングやキャンペーン参加、NOT A HOTEL内での決済にはすぐに利用可能です。つまりNOT A HOTELのサービスでは利用でき、取引所で販売できないだけの設計です。今までにない、IEOのロックアップの形だと考えています。

これらの無限発行や独自のロックアップ設計で、市場の安定性を確保しながら、プロジェクトの成長を可能にする仕組みの構築を目指しています。

–ちなみに「NAC」の海外展開の予定はあるんでしょうか?

岡本:現時点では国内のIEO最中ですので、まずは自分たちの暗号資産をローンチするということにフォーカスしており、まだ具体的に海外展開は検討していない段階です。

ただNOT A HOTELの事業自体は、2024年度から海外で販売をはじめています。そのためNOT A HOTEL DAOと「NAC」についても、今後は具体的に海外展開も考えてきたいと思っております。

IEO後に実現したいこと

–IEO後、お二人はどんなことに注力していきたいと考えていますか?

岡本:私はコミュニティーマネージャーの立場として、改めてトークンやNFTの保有者さんがNOT A HOTELをどう使っていきたいか、どんな体験をしたいかについて、ヒアリングをきちんとしていきたいと思っています。そしてその声に応えて色々な施策やイベントを実施していきたいです。例えば安全を考慮した上での建築現場を見学イベントなども面白いかもしれないですね。

今回トークンを出すことで、今まで以上に多くの方々にNOT A HOTELに関わっていただけることになると思います。だからこそこのDAOのコミュニティーでは、今まで以上にユーザーの皆さんの声を受け止めて、様々な体験を提供していきたいと思っています。

大久保:私は、NOT A HOTEL DAOに参加する体験を究極まで高めていきたいですね。このコミュニティにはWeb3に詳しい方以外も多く参加いただけると思っていますので、Web3を意識させない体験を提供していきたいです。

その上で例えば、レンディングで受け取った宿泊権をNFT化できるようにしたり、既存のメンバーシップNFTもDAOの仕組みに取り込んだり、それらを便利に使えるウォレット機能をアプリに実装し、アプリ内でNFTが流通でいる仕組みを構築したりしたい。またDAOの中にさらに小さいコミュニティが作れる機能や、先々はマイレージ機能なども検討していきたいです。また技術面ではLayer2への挑戦なども考えています。

やりたいことがたくさんあるのですが、裏側で技術面や法律面で結構たくさんチャレンジをしていますので、ぜひご期待いただきたいです。

–最後に、今後のスケジュールについて教えてください。

岡本:現在絶賛IEOの申し込み受付中で、締切は2024年12月7日08:59までとなります。その後同日12月7日に結果発表を行い、12月13日にはNACのGMOコインさんでの取り扱いとレンディング・宿泊予約の受付を開始して、いよいよNOT A HOTEL DAOのサービスインとなります。

ぜひともご興味持っていただいた方は、IEOヘのご参加を検討いただけますと嬉しいです。

IEOの申し込み受付や公式リンクはこちら

取材/編集:設楽悠介(あたらしい経済)

本記事は一般的な情報の提供のみを目的としたものであり、いかなる暗号資産、有価証券等の取得を勧誘するものではありません。また、株式会社幻冬舎及び取材対象企業や取材対象者による投資助言を目的としたものではありません。また株式会社幻冬舎及び取材対象企業が暗号資産の価値を保証するものでもありません。暗号資産投資にはリスクが伴います。投資やステーキング、レンディングを行う際はリスクを了承の上、利用者ご自身の判断で行ってください。

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設楽悠介

「あたらしい経済」編集長/幻冬舎コンテンツビジネス局局長 幻冬舎でブロックチェーン/暗号資産専門メディア「あたらしい経済」を創刊。同社コンテンツビジネス局で電子書籍事業や新規事業を担当。幻冬舎コミックスの取締役兼務。「Fukuoka Blockchain Alliance」ボードメンバー。福岡県飯塚市新産業創出産学官連携協議会委員。ポッドキャスターとして、Amazon Audible original番組「みんなのメンタールーム」や、SpotifyやAppleにてweb3専門番組「EXODUS」や「あたらしい経済ニュース、ビジネス系番組「二番経営」等を配信中。著書『畳み人という選択』(プレジデント社)。

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