ソラナ(Solana)新機能「Blinks」と「Action」とは? X上でシームレスな取引可能に

特集 企業担当者必読!3分でわかるWeb3最新トレンド

手塚康夫

Solanaの新機能、「Blinks」と「Action」を解説

Solana(ソラナ)が6月26日に、新たな機能として「Actions」と「Blinks」を発表しました。Web3のマスアダプションを大きく加速させうる機能だと感じたので、今回はこれらについてまとめてみようと思います。ActionsとBlinksに関するドキュメントはこちらから確認できます。

Solanaの基本的な情報や最近のアップデートに関しては、過去の記事でまとめています。ぜひご覧ください。

今回追加された機能は「Actions」と「Blinks」の2つです。Blinksは「Blockchain Links」を略して名付けられたとのことです。これら2つの機能によって、今までは全くできなかった「XのPostから直接NFTを購入したり、トークンを取引する」ことができるようになります。

ほかにも、QRコードを読み取ってそこから直接トークンを支払ったりなど、暗号通貨のアクセシビリティに大きく進展をもたらす機能を実装可能になったとのことです。

ここからはそれぞれについて、具体的にどのようなモノか見ていきましょう。

Actionsは「署名可能なトランザクションをアプリケーションからユーザーに直接配信するための標準APIのセット」で、Blinksは「ActionsにアクセスできるUIを持つクライアントアプリケーション」です。

上記の実装画像のように、X上から直接NFTやトークンが購入できるようになるのですが、この購入画面のUIを実装しているのが「Blinks」、これを可能にするAPIが「Actions」ということになります。

現在はPhantom Walletを開いて「Experimental Features」から「Solana Actions For X.com」をオンにすることによって使用できるようです。オンにしておくと実際に以下のポストのように動作が確認できます。

Donateのボタンを押すとサイトへの接続を求められ、接続すると直接txを作成できます。今まではDappsのウェブサイトを開いてから各種操作をしていましたが、Xから直接ウォレットを用いた操作が可能になります。

このようなアプリケーションからウォレットを起動したりNFTを確認したりすることは、FarcasterのWarpcast等でも可能でした。しかしよりユーザーの多いXでこれが可能になると、Xから直接ブロックチェーンを操作することを前提としたアプリケーションが登場することも予測できます。

Solanaエコシステムには今後も目が離せませんね。

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手塚康夫

株式会社クリプトリエ 代表取締役 CEO 2006年に株式会社ジェナを設立、2021年の株式会社マネーフォワードによるM&A後に同社を退任。現在は2023年に設立した法人向けにweb3ビジネスを展開する株式会社クリプトリエの代表取締役の他、複数のスタートアップの役員や顧問を務める。株式会社クリプトリエでは、NFTのビジネス活用を簡単かつ迅速に実現するプロダクト「MintMonster」を提供し、企業におけるWeb3活用の普及を目指す。

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