政府はビットコインを殺すの力はないと米議員発言、Libraに関する米国下院金融サービス委員会の公聴会、ALISが企業・団体向けブロックチェーン証明書発行サービス開始などのブロックチェーン・仮想通貨ニュース解説

ラジオ「あたらしい経済ニュース」では、ブロックチェーン・仮想通貨・トークンエコノミーについての最新ニュースの解説を編集部メンバーが平日毎日ラジオ音声でお届けします。またニュースの要点をまとめたトピックスも掲載していますので、ぜひとも1日のニュースのチェックにご活用ください(ラジオの再生はページ下部参照)。

米国会下院議員が「政府はビットコインを殺す力はない」と発言

・米国会下院議員パトリック・マクヘンリー(Patrick McHenry)氏が18日の下院金融サービス委員会のLibraに関する公聴会の前に米国経済メディアCNBCに出演し、政府はビットコインを殺す力はないと発言、その理由としてファイヤーウォールや極度の干渉をした中国でさえビットコインを殺せなかったと付け加えた

・一方ビットコインを模倣し完全にオープンでなく分散化されていない他の仮想通貨はシャットダウンできるだろうと語った

・そして「本当にオープンでない分散台帳については止めることができるだろう」とFacebookのLibraについても触れた

フェイスブックLibraに関する米国下院金融サービス委員会の公聴会が開催

・7月16日の米国上院銀行委員公聴会に続き、7月17日に米国下院金融サービス委員会のフェイスブックのLibraに関する公聴会でCalibra社の代表デイビット・マーカス氏が出席。昨日の公聴会と同様で論点は「データの取り扱い方」や「金融及び法律規制」について。それらに基づき、下院議員から多くの質問が飛び交った

・Libraのステーブルする通貨の内訳についてマーカス氏は「およそ50%がドル、そしてユーロ、英ポンド、円などが入り。中国人民元は入らないと」明言した

・マーカス氏は「Libraは証券性のある通貨ではなく、消費者のペイメント通貨であるので、Howey Testの管轄外となる」ともコメント ・「Libraはお金を稼ぐのか?」という質問に対して「将来的には金融機関の連携を視野に入れながら、Libraのユーザ数を増やしていくことでFacebook利用者が増え、広告事業が伸びるという見込みを持っている」とコメント

コインベースが投資家向けに独自データを無償で提供

・米仮想通貨取引所コインベースが、ユーザーが投資に活用するために同社の取引データを無償で提供することを発表

・提供するデータは以下
(1)仮想通貨保有量の多いトレーダーの動向
資産残高がトップ10%の顧客の特定の仮想通貨を基準にしたポジションの純増減(購入)または減少(売却)の傾向を指し、過去24時間の幅でデータを出し、約2時間ごとに更新されるとのこと
(2)仮想通貨の保有時間と人気仮想通貨
特定の仮想通貨をユーザーが売却や送金をするまで何日保有していたかの平均値および、特定の仮想通貨を保有している顧客の数のランキング(24時間ごと更新)
(3)仮想通貨の価格の相関関係
仮想通貨の価格が他の仮想通貨と互いにどのように関連して移動したかを測定する

・コインベースはいままで提供しているデータを含め投資に関する「アドバイス」ではないとし、あくまで個人の判断で投資戦略は立てて欲しいと注意をしている

ALISが企業・団体向けブロックチェーン証明書発行サービスを開始

・株式会社ALISが、学歴や資格やデジタルコンテンツなど様々な証明を行いたい企業・団体向けに「ブロックチェーン証明書発行サービス」の提供を開始し、ALIS利用者が作成した記事を任意でブロックチェーンに登録できる機能も公開したことを発表した

・現在、世の中一般に普及している文書による証明書は偽造・改ざんがされていないことを証明するために、高額な信用コストが発生しているが、ブロックチェーンを活用することで既存手法よりも簡単、瞬時、低コストで「信用」を検証可能な証明書を提供できるようになる

・同機能はALISオープンβ版0.44.0としてリリース、記事の内容をハッシュ化し、ハッシュ値をEthereumブロックチェーンに刻み込むとのこと

・注意事項として、ブロックチェーンに記録をしてから記事の内容を一文字でも編集したら、新しい内容のハッシュ値が完全に違ってくるので、編集後は新たに記録が必要となるとのこと

 

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(images:iStock / artsstock)

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

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