TIS、和歌山白浜でブロックチェーン活用の自己主権型ID実証実験へ

TIS、ブロックチェーン活用の自己主権型IDの実証実験へ

TIS株式会社が「自己主権型アイデンティティ(SSI)」の事業展開に向け、和歌山県白浜町で実証実験を実施することを11月9日発表した。

この実証のシステムにはシンガポールのCredify(クレディファイ)開発のブロックチェーン技術を利用したデジタルIDプラットフォーム「idX」がコア技術として採用されており、使用するアプリケーション「TripMate」についてもクレディフィが開発を行った。

この実証実験は和歌山県白浜町の「ホテルシーモア」及び「とれとれ市場」にて11月12~23日の期間で実施される。

ホテルでのチェックイン手続きや土産店での宅配便手配手続きにおいて、実証実験参加者は自身のパーソナルデータ(氏名、性別、生年月日、住所、電話番号、メールアドレス)を「TripMate」に登録・保管し、それらを本人同意のもとサービス事業者へ共有するという。

これにより「利用者が自身のデータを安全に共有できること」、「観光時の情報の手入力を無くし利便性が高まること」、「事業者側の事務作業効率化」、「新型コロナ下における人との接点軽減」について、それぞれの効果を検証するとのことだ。

また実証実験期間には、白浜町内で実施される観光促進企画「デジタルスタンプラリー」へアプリケーションの提供も行い、スタンプラリーの応募においてSSIを活用するという。こちらのアプリにも前述した「TripMate」のデジタルスタンプラリー機能が利用されるようだ。

なお「あたらしい経済」が取材したところ、今回実証実験に採用されたデジタルIDプラットフォーム「idX」は、EOSに基づくブロックチェーンプラットフォーム「EOSIO」を利用し、開発されたものとのことだ。

関連ニュース

TIS、ブロックチェーン活用の「環境価値移転管理システム」開発

TISが住友生命の給付金自動請求の実証実験にブロックチェーン技術を支援

参考:TIS
デザイン:一本寿和
images:iStocks/SeanPavonePhoto・LeshkaSmok・dalebor

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

【11/22話題】SECゲンスラー委員長が退任へ、金融庁が暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討など(音声ニュース)

米SECゲンスラー委員長が来年1月に退任へ、功績評価の一方で反発や批判も、金融庁、暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討=報道、国民・玉木代表が税制改正要望を与党に提出、暗号資産への申告分離課税導入など提案、米裁判所、SECの「ディーラー」定義めぐる訴訟で関連規則を破棄するよう命じる、リミックスポイントが5億円でBTC・DOGE・XRP購入、投資総額30億円に、マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携 、コインベースが「WBTC」取扱い廃止へ、背景にジャスティン・サンの影響か、2019年のアップビットのハッキングは北朝鮮ハッカー関与か、韓国警察が特定、米ドルステーブルコイン「FDUSD」、スイに対応開始、Injective、オンチェーンAIエージェントSDK「iAgent」リリース

Sponsored

ビットワイズ、「ソラナ現物ETF」を上場申請

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ(Bitwise)が、ソラナ(Solana)を基盤とするETF(上場投資信託)の上場申請を、米国証券取引委員会(SEC)に提出したと11月21日発表した。なおこの申請は、株式取引所シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)を通じて行われたとのこと。またビットワイズは発表上で同商品についてETP(上場取引型金融商品)と記載している

マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携

米決済大手マスターカード(Mastercard)のマルチトークン・ネットワーク(MTN)が、米銀行大手JPモルガン(JP Morgan)のブロックチェーン基盤決済システム「キネクシスデジタルペイメント(Kinexys Digital Payments)※旧オニキス(Onyx)」と連携したと11月21日発表した